::: エロゲーの殿堂 :::

同級生2

あなただけの青春がこの中にある。

美少女ゲームの金字塔[同級生2]が装いも新たに帰ってきた。
Win95版の[同級生2]は、見て眺めて溜息が洩れる256色の超美麗なCG、
女の子はもちろん野郎共のセリフまでもフル音声化、
そして極めつけはあの[卒業生]を同時収録、などなど掟破りにパワーアップ。
この新しい[同級生2]はあなたの心に更なる思い出を書き加えてくれる事でしょう。

パッケージ裏より

甘く切ない思いをたっぷり詰め込んだ『同級生2』の世界へようこそ。
ところで貴方は前作『同級生』をご存じですか? もし、知らないならば、このゲームがどんなゲームか、ちょっと紹介しましょう。
このゲームでは貴方が主人公です。ゲームの中で八十八町の住人となり、自由に行動してください。
そこで様々な女の子達と出会い、様々な関係が結ばれるでしょう・・・・・・。
それを思いっきり楽しんでください。なかには貴方の嫌いなタイプの女の子もいるかも知れません。
でもきっと貴方が大好きなタイプの女の子が見つかるでしょう。
それに貴方のことを好きになってくれる子も・・・・・・それは全て貴方の行動次第!
とりあえず貴方の思うがままに、自由に振る舞って見てください。きっとなにかが起こりますよ。
そして知らず知らずに貴方は『同級生2』の世界にはまりこむのです。

マニュアルより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
A Ca Baa Ca A Baa 75 Aa
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:elf
:1997.08.29(Fri.)
:\9,800-
:蛭田昌人
:竹井正樹
DL版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:○
:○
:純愛,学園
:盛冬
 
OS
CPU
メモリ
CD-ROM
解像度
HDD
:Windows95
:Pentium100MHz以上(推奨133MHz以上)
:16MB以上(推奨32MB以上)
:4倍速以上
:640×480,256色以上
:110MB以上
 
◆ 背景 ◆
 前作『同級生』のヒットを受けて、1995年1月31日に続編としてPC98版が発売。前作を上回るFD11枚組の大容量だった。
 1996年8月9日、NECアベニューよりPC-FXへ移植。ほぼ18禁のままで音声が追加された。1997年7月11日にはNECインターチャネルよりSS版が発売。18才以上推奨となったが、『卒業生』が収録されている。1997年8月7日にはバンプレストよりPS版が発売。2名の新キャラが追加された。
 そして同じく1997年8月29日にエルフから、PC98版に準拠したWin版が発売。さらに同年12月1日にはバンプレストより、書き換え専用ゲームとしてSFC版が発売。内容はPS版準拠で、新たなキャラが1名追加された。
 
◆ 舞台 ◆
 主人公「りゅうのすけ」は、考古学者を父に持つ「八十八学園」の3年生。数々の奇行により、学内では問題児扱いされている。卒業を三ヵ月後に控えていたが、未だに自身の進路を決められずにいた。

 ゲーム内の期間は、プロローグが12月16日(月)から21日(土)まで。本編が12月22日(日)からスタートし、冬休みが終わる1月7日(火)までの計17日間となる。移動場所は八十八学園のある八十八町から、隣町の如月町まで含まれる。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な人数は15人と、前作より一人増えた。同級生は当然として、教師や下級生にOL、保母やバスガイド、さらには旅館の母子など、相変わらずバリエーション豊富。そして今ではエロゲーの定番となった義妹と幼馴染も登場する。
 1プレイでの全員攻略は不可。同時攻略はせいぜい6〜7人が限界。前作と同様、Hシーンは至極ノーマル。純愛系ならではのエロの薄さを打ち破る事は出来なかった。
 
◆ システム ◆
 各種音量のON・OFF、過去ログ(音声履歴有り)を搭載しているが、セーブ・ロードは特定のポイント限定にされる。セーブスロットも最大で5箇所まで。テキストは瞬間表示に固定され、画面はフルスクリーンに固定される。スキップはあるが、既読・未読判別は無し。シーン回想も無く、CG閲覧のみ。オートモードやディスクレス起動も不可。
 
◆ シナリオ ◆
 マルチエンド形式のAVGで、エンディング数も女性数と同じ15種類。ハッピーエンドか、誰とも結ばれずに終わるバッドエンドかの2つに1つとなる。
 冬休みが舞台という事で、クリスマスや正月、さらにはスキー場への旅行など季節イベントが用意されている。その他にも女の子一人一人に用意されているイベントも多く、ボリュームはたっぷり。

 『同級生』から2年後の設定であり、地理的な繋がりはないが、「美沙」が本作でもヒロインの一人として登場する。前作の主人公は、一人暮らしのせいか家庭の匂いが感じられなかった。本作では家族との絆もクローズアップされており、心に響くイベントも用意されている。
 
◆ リメイク ◆
 PC98版発売から2年後の1997年に早くも本作(Win版)が発売された。音声が付き、システム周りも改善。しかし色は塗り直されたものの256色どまり。ストーリーや登場キャラには一切変更無し。
 PC98版では「おまけディスク」購入者のみプレイできた『卒業生』も収録。本編に比較するとショートストーリーだが、本編を別角度から観察できるので中々面白く、『同級生2』の世界に深みを与えている。

 マニュアルにも若干の変更が見られる。PC98版は街の紹介が「飛び出す絵本」形式だったが、Win版では割愛。また時代背景を反映して、登場人物の年齢がWin版では削除された。
 
◆ 総評 ◆
【移植の嵐】
 上述の様に『同級生2』は様々なコンシューマに移植され、中でもバンプレストより発売されたPS版は、同日発売で5万個の限定版『同級生2 EXTRA BOX』として、大量10体のフィギュアを同梱(価格13800円)。巨大なパッケージとともに話題を呼んだ。
 移植として現在最後発となるのは意外にもSFC版。書き換え専用のため、今入手するのは手間がかかる。ただしSFC版にしか登場しない「南雲麻耶」を見ることが出来る。

【続編はまだか】
 1996年8月、「コンプティーク」誌上で『同級生3』の製作を公表。本作リリース後、程なくして製作が始まっていたようだ。以下、当時に発表された『同級生3』の情報。
  • キャラ原案と背景画等は既に出来上がっている。

  • システムはに比べて大幅に変わる。

  • 下級生』はを作る上での叩台。

  • の「美沙」の様な、過去の登場キャラがメインに来る事は無い。

  • 「唯」に匹敵するインパクトのある女性が登場する。

  • 攻略対象は20人。

  • CGは約600枚。

  • イベントシーンにアニメーションを導入。

  • 主人公は高校3年生で、悲惨な状況に置かれている。

  • プロローグは5分程度。

 上記の様に結構具体的な部分も発表されている。さらに1999年には、別雑誌でキャラ原画も公開され、ファンの期待は否が応でも高まったが、その後はサッパリ音沙汰無し。蛭田氏と竹井氏の決裂などの風説も流れたが、「もう学園物は書けない」と蛭田氏が語ったとの話もある。
 確かに近年蛭田氏が手掛けている作品は「○作」シリーズなどの鬼畜モノ。噂が事実だとすれば実に残念。

 

 前作から難易度は大幅に上昇し、自力でフルコンプするのは非常に困難となった。しかしただ難しくなったわけではなく、ストーリーと共によく練り込まれており、のめり込むことは間違いない。ヒット作の2発目は難しいものだが、製作者はこれを跳ね除けることに成功し、見事前作を超える作品を送り出した。
 

初稿:2003.08.10
二稿:2004.08.24

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同級生(どうきゅうせい)2 完全(かんぜん)ガイド◆

同級生2 完全ガイド    公式本。PC98版に準拠している。各キャラの原画と「年齢」「血液型」「特徴」等の詳細なパーソナルデータを掲載。さらにエリアマップや攻略チャートも収録されている。
 同時攻略が難しいだけに、各キャラごとの攻略方法に焦点を絞っている。カラーページも豊富。
辰巳出版 1995.05.30発行

 

 

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