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After... -Story Edition-

高鷲祐一は、霧ヶ杜学園入学当初から、友人の鉱太郎、慶生とワンダーフォーゲル部を結成し活動していた。
そして、迎えた3年の夏休み。
祐一の反対を押しきり強引に入部する幼馴染の香奈美、妹の渚、そして鉱太郎の幼馴染である陽子。
合計6人と なったワンダーフォーゲル部は、学生生活最後の登山として冬の日本アルプス、穂高縦走を目標に動きだす。
季節は夏から秋、秋から冬へ。
祐一にとって霧ヶ杜学園での最後の一年が過ぎていく・・・。

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
Ba Caa Ba B Ba Ba 70 B
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:Ciel
:2005.08.26(Fri)
:\4,800-
:さとだみつひこ
:Tony
DL版(本編のみ)あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:×
:−
:鬱,学園
:初春
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows98/2000/Me/XP
:PentiumU300MHz以上(推奨PentiumV500MHz以上)
:64MB以上(推奨128MB以上)
:2倍速以上(推奨8倍速以上)
:800×600,HighColor以上
:1.2GB以上
 
◆ 舞台 ◆
 主人公「高鷲祐一」は「霧ヶ杜学園」の入学時に、友人2人と創設した「ワンダーフォーゲル部」で活動していた。そこへ幼馴染、妹、そして友人の幼馴染が入部し、学園生活最後の年を送る。

 全2部構成で、第1部は8月から卒業を迎える3月まで。主要イベントのみで進んでいくので、丸々8ヶ月間プレイするわけではない。第2部は4月以降となり、詳細な期間は不明。移動場所は自宅や部室が中心となる。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な女性は6人。内訳は幼馴染、実妹、クール(眼鏡)の3名がメインとなり、サブとして保険医、清楚、ロリ系の3名となっている。
 Hシーンには和姦も陵辱も用意されている。器具を使う場合や輪姦などもあるが、シーン自体はノーマルなものが多い。回数はメインの3人が5〜6回で、サブの3人は1〜2回。実妹とのHは、トリッキーな方法で近親相姦を回避している。
 画は繊細なタッチであり、エロ度は高いもののテキストがやや淡白で、特にフィニッシュ時の描写が弱い。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴無し)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所あり、サムネイル・コメント付。10スロットを使い切った時点で、次の10スロットが現れるという仕様。BGMのフェードや画面効果の調整、ディスクレス起動も可。
 シーン回想は一般&Hシーンがごちゃ混ぜになっており、サムネイルも無いためシーンのタイトルだけでは一般とHの判別が出来なくなっている。
 
◆ シナリオ ◆
 マルチエンド形式のAVGで、エンディングは9種類。基本は「HAPPY END」と「BAD END」になるが、女性ごとにバラつきがある。メインヒロインである幼馴染には3パターン用意されている。特定の女性に狙いを定めて選択をして行けば、問題なく個別ルートに入る事が出来る。
 いずれかのエンディングに到達すると「Another Story」が出現する。主人公が替わり、本編の登場人物「学文路聡」となる。本編の主人公の死の原因を作った張本人だが、彼には彼の事情があったという事が描かれる。外伝にしては結構なボリュームで、このストーリーでなければ見られないHシーンもある。

 またその他に、5本のショートストーリーが収録されている。こちらは本編の後日談ではなく、主人公の在りし日の、ヒロイン達との思い出。実妹とのHは本編と同様の手法であり、やはり近親相姦は回避されている。
 
◆ 総評 ◆
【Deep Depression】
 1部の最後で死亡してしまった主人公。しかし諸事情から成仏出来ず、魂となって彷徨い、一時他人の身体を借りる事になる。ありふれた設定のファンタジーだが、その後の展開は想像するほど爽やかなものではなく、プレイヤーの精神を痛めつけるストーリーが待ち受けている。特に実妹とのストーリーは筆舌に尽くし難い。
 普通の学園物と期待して、軽い気持ちでプレイをすると痛い目を見る事に。鬱耐性のない方は要注意の救いの無い物語。

【伝説は終わったのか】
 高い画力を持ちながら、良作には恵まれない原画家のTony氏。いつしかTony氏とクソゲーはワンセットで語られるようになり、不運な絵師の名は都市伝説として広まった(→参照)。今や新作発売時の「今度こそ伝説の終わりか?」という問いかけは枕詞となり、未だに囁かれ続けている。
 確かに『Partner〜世界でいちばんたいせつなひと〜』の頃は無残なものだった。しかし『アルカナ〜光と闇のエクスタシス〜』に関しては名作とは言えないが、少なくとも地雷ではない。ましてや本作は言うに及ばず。伝説はもう終わっている。

 

 1部で盛り上げて2部で突き落とすという展開であり、いずれのエンディングも今一つ手放しでは喜べない内容となっている。所詮主人公が生き返る事はないのだから、どう転がっても丸く収まらないのはある意味当然。
 そんな中でも「陽子」とのエンディングは見るべきものがある。「HAPPY END」とは言えないかも知れないが、本作の「TRUE END」である事に間違いは無い。
 
初稿:2005.09.06

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