::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
幼い頃に「人妖病」が発症し、長年の間「琥森島」の病院に収容されていた主人公「武部涼一」。そこで出会った少女の助けを借りて島を出た涼一は、追っ手から逃れるために一路人妖都市「神沢市」を目指す。 ゲーム内の期間は不明。移動場所は自宅と学園内を中心に、神社や廃屋など神沢市各所となり、時には市外へ出ることもある。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は6人。内訳はメインヒロインのロリ系と、上級生(巫女)、同級生(外国人)、お姉系のサブヒロイン3名、そして下級生(巨乳)とお姉系が各1名ずつとなる。また、主人公のカラまないその他の女性のHシーンも用意されている。 Hシーンは、主人公とのものは全て和姦。その他は和姦と陵辱の混合となる。回数はメインとサブが各3回程度で、その他は各女性に付き1〜2回。フェラやパイズリといったシチュエーションのほか、放尿や自慰、朝フェラといったややマニアックなもの、また3Pや輪姦といった多人数プレイも意外に多い。 1シーン当たりの尺も取ってあり、汁描写もちゃんとあるなど、ストーリー重視の作品にしてはエロにもそれなりに力を入れている印象。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、音声リピート、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所で、サムネイル付。クイックセーブ・ロードやオートセーブも出来る。テキストはマウスホイール対応で、画面効果の調整やディスクレス起動も可。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは7種類。メインヒロインは「TRUE
END」を含む3、サブヒロインは各1〜2の個別エンドが用意されており、スタッフロールの無い「BAD END」もある。 基本はターゲットに沿った選択をして行けば個別ルートに入れる。下級生組を選んで行くと敵方のヒロインのルートへ。サブヒロイン3人のエンドに到達すると、メインヒロインのルートへ入れるようになる仕組み。 施設を脱走した主人公とヒロインは、日本における自分達にとっての唯一の解放区を目指す。そこには平穏で誰からも邪魔されることの無い、憧れの生活が待っていた。ようやく得た安らかな日々を心から楽しむ主人公だが、追跡者の手は徐々に、そして確実に迫って来ていた。 |
◆ 総評 ◆ |
【AWAKENINGS】 主人公を含む主要キャストは、「人妖病」と呼ばれる人外の力が覚醒した人々。これらのいわば超能力を身に付けた人物が、その力を駆使して活躍し、世間からヒーロー的な扱いを受けることは一切無い。むしろ能力者は気味悪がられ、一般社会から迫害されるという『NIGHT HEAD』タイプの構図となっている。 本作では迫害の図式がさらに発展し、一つの都市にそれらの能力者を押し込めて隔離している。しかしその反面、能力者達は親族と離れて暮らす事になっても、一般社会で差別を受けて逃げ隠れする必要が無く、力の違いこそあれ同じ症状に苦しむ者同士で穏やかに暮らすことができるという、皮肉な結果となっている。 【無料ファンディスク】 2006年8月に公式サイトで『あやかさんとしゅうげんくん&テンプテーション・オブ・フレグランス』の無料配布が始まった。これは元々お返しディスクとして、本作の購入者に配布された『あやかしばん(妖盤)』。 タイトル通り「あやかさんとしゅうげんくん」と「テンプテーション・オブ・フレグランス」の2本のショートストーリーが収録されており、音声付。前者は会長を中心とした内容で、主人公が現れる前のエピソード。後者は刀子エンドのアフターで、さくらと刀子を中心とした内容となり、こちらにはHシーンも有る。 また公式サイトには、会長と刀子のFLASH形式によるベリーショートストーリーも用意されている(音声無し)。同じくFLASHで製作された「人物相関図」も、登場キャラ同士の会話付きという力の入った出来栄え。
ストーリー全体の流れとしては極めてシリアスだが、クライマックスに入る前までの日常の1コマ1コマの雰囲気は明るく描かれ、キャラ立てもしっかりしている。終盤は製作者が自らの設定に振り回されている感はあるものの、トゥルーエンド以外の締め括り方もキレイにまとめた良作。 |
初稿:2008.09.01 |
あやかしびと |