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BALDR FORCE EXE

ネット世界における人型戦闘ツール『シュミクラム』を操り、ハッカーとして気ままに過ごしていた主人公。
しかしハッキングチーム最後の大仕事として軍のデータベースをターゲットに選んだことから主人公の人生は大きく動き出す。
ネット空間内での軍とテロ組織の抗争に巻き込まれ、親友は主人公をかばい不慮の死を迎える…。
親友の形見に復讐を誓う主人公。
彼はそこから軍やネット警備会社、テロ組織の様々な人物と出会い、共に戦い、あるいは敵対することになる。
だが、それぞれ独立し無関係と思われた人物、エピソードは、過去に起った、ある出来事に繋がりがあったのだった…。
主人公は知らず知らずのうちにその繋がりを中心とした争いに深く関わり、
最終的にその出来事の全貌が明らかになった時主人公は、愛する者を救うため、自分の存在をかけた戦いを挑む事になる…

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
Ba Caa Ba B Ba Baa 72 B
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:戯画
:2003.12.05(Fri.)
:\5,800-
:卑影ムラサキ
:菊地政治
:初回限定版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:ACT
:○
:×
:−
:謎,近未来
:−
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows98/2000/Me/XP
:PentiumU300MHz以上(推奨PentiumV600MHz以上)
:128MB以上(推奨256MB以上)
:2倍速以上(推奨8倍速以上)
:640×480,HighColor以上
:650MB以上(推奨1.3GB以上)
 
◆ 舞台 ◆
 主人公「相馬透」は、人工的に創り出されたサイバースペースで暗躍するハッキングチーム「草原の狼」の凄腕ハッカー。チーム解散前の最後の仕事で軍施設にハックを仕掛けるが、パートナーである親友を失う。その後親友の仇を探すため、軍への入隊を決意した。

 ゲーム内の期間は不明。移動場所はネットの仮想空間と、現実世界では所属先によって軍、スラム、警備会社が主な移動先となる。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略対象はメインの6人が中心。内訳は眼鏡、クール、チャイナ、ロリ、義妹、幼馴染が各1名ずつ。ルートによっては他の女性とのカラミもある。
 Hシーンは最少が眼鏡っ娘の3回で、最多が幼馴染の10回と、攻略対象によって回数にバラつきがある。また、ルートが違うだけで内容はほぼ同じのHシーンも、回想では別々にカウントされている。
 ルートクリア後に得られるアイテムを使うと、同じルートのHシーンでも、よりハードに変化する仕組み。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、アクションパート以外では随時セーブ・ロードも可能(スロット100)。難易度の調節や画面効果の調整、ディスクレス起動も出来る。オートモードは無く、終了時に一旦タイトルまで戻らなければならない。画面はHighColorに限ってウィンドウモードに切替可。
 
◆ シナリオ ◆
 基本はAVG形式の章立てでストーリーが進行し、各所にアクションパートが挿入される。マルチエンドでエンディング数は16種類。エンディングまで到達すると、また最初に戻りループを繰り返す事になるが、次第に当初は無かった選択肢が現れ始め、新たなルートに入れるようになる。
 一度通ったルートは、ツリー型のMAPに記録されていくので、全体のストーリーのどの辺りにいるのかが把握しやすい。とにかくループを重ねて、新ルートを出現させて行く方式。

 アクションパートでは、プレイヤー自身が「シュミクラム」と呼ばれるマシンを操って戦闘を行う。戦闘自体は勝てなくても、大抵の場合ストーリーは進んで行く。しかし中には勝たなければ出現しないルートやアイテム、あるいは負けた瞬間に即ゲームオーバーとなる戦いもある。
 
◆ 総評 ◆
【THE MATRIX】
 首筋にプラグを差し込んで、仮想空間へ移動。その間の実体は無防備で、さらにダイブ中にプラグを抜かれると死に至るという、全く同じ背景設定。また仮想世界での死が、現実世界の死と直結している点も同じ。しかも本家と同様に、実際ダイブ中にプラグを抜かれて死亡するケースも、ストーリー中に含まれている。
 話題作のオイシイ所を頂いた格好だが、その「マトリックス」でさえ、元ネタが存在するのもまた事実。魅力的な設定は、いつの時代も次々と模倣されていくのが常。

【JUST ANOTHER LIFE】
 進行ルートによっては、別ルートで敵として戦っていた組織に所属する事もある。勿論主人公は、ゲーム内でたった一つの人生を歩んでいるに過ぎない。しかしプレイヤーは、主人公の目を通じて各ルートを体験し、戦争の有する特性を多角的に観察する事が出来るという寸法。
 各組織はそれぞれの立場から、それぞれの主義主張を唱えて戦っている。そこに絶対的な正義などは存在しない。それは人類が、遥か昔から続く戦争を未だに止められない理由にも繋がっていくテーマ。

【白熱の戦闘シーン】
 本編以外にも「SURVIVAL MODE」や「HELL MODE」といった、戦闘のみにスポットを当てたステージも用意されている。これらのアクションパートは、一応キーボードでの操作にも対応しているが、実際かなり苦しい。難易度は4段階の調節が可能であり、これはアクションゲームの苦手なプレイヤーに対する救済措置でもある。
 とは言え、苦手なプレイヤーがキーボードでプレイする事自体に無理がある。やはり戦闘シーンを楽しむためには、ゲームパッドが必須。

 

 主人公が時に見せる幼児性や、テキスト各所のルビふり(命中=ビンゴ、戦闘=ドンパチ)など寒さを感じる点もある。また序盤のルートでは、散りばめられた謎が殆ど明らかにされないままエンディングを迎えるので、もどかしさを感じる以前に投げ出す可能性もある。
 しかし本作の本領は3周目以降。謎が次第に明らかになり始め、ストーリーの幅も大きく広がり始める。そして当サイトの評価システムではポイントに反映する事が出来ない、アクションパートにおける中毒症状を伴うほどのゲーム性が本作最大の特徴。
 

初稿:2004.11.08

BALDR(バルド) FORCE(フォース) EXE(エグゼ)

 

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