::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
罪人やならず者ばかりが集まる地図に載っていない海賊島「ファース」。海賊船のキャプテンにして「隻眼の悪魔」の異名を取る主人公「ジュン」は怪しげな人物より、攫われて来た2人の姫君の調教を依頼される。 ゲーム内の期間は45日間。移動場所は調教を行う自宅を中心に、広場や各種店舗といった島内の各所。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は5人。内訳は姫(黒髪・清楚&金髪・高飛車)2人がメインヒロインとなり、サブヒロインとして熟女、クール、ロリ系が各1名ずつ。 Hシーンはメイン2人についてはほぼ陵辱だが、サブ3人は全て和姦。回数は、バージョン違いも含めると黒髪が38回、金髪が36回で、サブは各3回ずつとなる。調教物だけあってノーマルなものは当然の事、SM系からスカトロ系までマニアックなシチュエーションが揃っている。 しかしHシーンの尺は短く、テキストも淡白。フィニッシュまで描かれていないシーンも多く、回数やシチュエーションの割にエロ度は高くない。 |
◆ システム ◆ |
各種音量のON・OFF、テキストスピード調節(2段階)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全20箇所で、クイックセーブ・ロードも出来る。直前の選択肢に戻ることや、ディスクレス起動も可。シーン回想はサムネイル付で、エンディングの閲覧も出来る。スキップは強制であり、既読・未読判別は無し。過去ログやオートモードは非搭載。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式の調教型SLGで、エンディングは大量40種類。エンドCGの用意されているものから、テキスト表示のみのバッドエンドまで、そのパターンは多様。 メインは姫君2人の調教パートとなり、進行具合に応じて行える項目も増えて行く。調教コマンドは両者でほぼ同じだが、細部では若干異なっている。本編は全45日間で、5日ごとにイベント発生のセクションが区切られている。 さすがにエンディングが40種類もあるだけに、到達条件も多岐にわたっている。女性達の心情や体調等のパラメータは勿論の事、所持金や他の登場人物とのイベントなどフラグ要件が複雑に絡み合っているため、複数回プレイが大前提。そのため一度クリアした後は、パラメータ調節を容易にする隠し技が発生するなど、一応の配慮はなされている。 |
◆ 総評 ◆ |
【シリーズ原点】 1999年12月に「ちぇりーそふと」初の「調教SLG」として世に送り出された本作。その完成度はまだまだ未熟ではあったが、2000年11月には第2弾となる『EXILE 〜BLOOD ROYAL2〜』を発売。そして2004年1月には第3弾にして同社の最終作『KYRIE 〜BLOOD ROYAL3〜』がリリースされた。 3作の内容は「高貴な姫2人を調教する」というコンセプトを継承しているだけで、作品同士に直接的な繋がりは無い。その一方で、サブキャラと同様に主人公の名前については一貫して同じとなっている。 【OVA】 2002年8月に「ディスカバリー」より『BLOOD ROYAL Princess.1 咲夜』が発売された。同年11月には『Princess.2 ミルテ』がリリースされ、計2作で完結している。 物語はゲームの「女海賊」ルートをベースにしているが、1話と2話では余り整合性が取れておらず、ストーリー性は低い。一方でHシーンはゲーム中のシチュエーションを幾つか再現しており、原作が全体的に淡白であった事に比べれば、作画レベルは並程度であってもアニメの方がエロ度は高い。スカトロ系の中でも「嘔吐」や「食糞」という極め付けにマニアックなシーンまで用意されている。
調教SLGにしてはエロ面が弱い本作。またストーリー面もエンディング数こそ多いものの、そこへ至る過程はぞんざいであり、とても丁寧な作りとは言えない。しかしここで多くの問題点をあぶり出した事でそれらを次作以降へ生かす事が出来たため、叩台としての意味はあった。 |
初稿:2006.03.02 |
BLOOD ROYAL
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