::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
正体不明の疫病により、シェルター内の住人は、主人公「カイト=トワイライト」一人を除いて全滅してしまった。最後の希望を約束の地「カナン」に託し、生まれて初めてシェルターの外の世界へと足を踏み出す。
ゲーム内の期間は不明。移動場所は主に密林の中が中心となり、その他に各地のシェルターや変異体の集落など。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は16人。内訳は、15人が「変異体」と呼ばれる人外の生物。とは言え、見た目には人間に獣の耳が付いた程度の違いでしかなく、ビジュアル的に人間と異なるのは人魚のみ。また、残る1人も正確には人間のクローンであり、攻略対象の中に本当の意味での人間の女性は1人も居ない。 Hシーンは全て和姦。回数は1人に付き1回で、メインヒロイン(ウサギ)のみが2回。その他にソフトレズが1回、3Pが2回用意されている。フィニッシュシーンの画は無く、ホワイトアウトで終わる形。 本作には主人公が2人おり、人間の方が3回に対し、変異体の方は14回と、エロ担当がハッキリと分かれている。 |
◆ システム ◆ |
BGMのON・OFFを搭載し、コマンド表示画面でのみセーブ・ロード可(スロット7)。テキストは瞬間表示に固定されている。CG閲覧は順送り形式、シーン回想はタイトル付で、Hシーンのみ登録される。オートモードやスキップ、過去ログは非搭載。 |
◆ シナリオ ◆ |
一本道のAVGため、エンディングは1つ。マルチサイト形式を採用しており、2人の主人公の視点は頻繁に入れ替わりながらストーリーが進行する。ただし任意での視点切替は出来ず、自動に行われる。基本はコマンド総当たりだが、Hシーンに関してはスルー可で、ストーリーに影響は無い。 本作は続編物であり、物語の始点に至るまでの過程は「プロローグ」で簡単に紹介されている。 孤独感に苛まれ、約束された人間達の楽園「カナン」を目指す旅に出る人間の少年。一方、世界から忘れ去られた存在「人間」の、真の目的を探る旅の途中の変異体の青年。2人の主人公がそれぞれ別の行動を取りながら、一歩ずつ伝説の「カナン」へと近付いて行く。 |
◆ 総評 ◆ |
【シリーズ完結編】 本作は、1994年1月発売の『ラジカルシークエンス』、同年4月発売の『パンドラの森』、同年10月発売の『ワイルドフォース』と続いてきた「GAOGAO!」シリーズの完結編。中でも前作『ワイルドフォース』とは物語が密接に関連しており、本作は約1年後という背景設定。主人公を含む多数のキャラが引き続き登場する完全な続編物であることから、前作のプレイは必須。 しかしながら製作元の「フォア・ナイン」は既に消滅し、後を引き継いだ「アプリコット」も消滅。Windowsへの移植も行われていないため、PC98でしかプレイ出来ないのが現状。 【リメイクはまだか】 消滅した製作元「フォア・ナイン」に代わって、「Candle」から2001年3月に『シルバージーン 〜the mutia chronicle 1〜』が発売された。これは前述した『ラジカルシークエンス』のリメイク。サブタイトルに付されている通り、シリーズの1作目という位置付けで、本作まで連なる4作品のリメイクも公式サイトで仄めかされていた。 しかし新たな製作元となった「Candle」も2002年を最後にリリースが途絶えており、開店休業状態。残念ながら、残る3作品のリメイクは絶望的な状況にある。
PC98時代も終端に差し掛かった時期に産み落とされた作品。地球と人類の未来を描くという壮大なテーマを取り扱いながらも、視点を広げ過ぎず、ラストもキッチリとまとめ切った。ストーリーのテンポやテキスト、デュアルサイトの導入も含めて、シナリオ面は高いレベルにある作品。 |
初稿:2010.12.16 |
カナン 〜約束
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