::: エロゲーの殿堂 ::: |
◆ 舞台 ◆ |
父親の経営するアンティークメイド喫茶「キュリオ」でアルバイトをしている20歳の主人公「結城大介」。ある日の朝、父親から突然再婚を告げられ、新婚旅行で不在の3ヵ月間に「店長」として店を任される事になった。 ゲーム内の期間は3月31日から始まり、6月29日までの正味3ヵ月。移動場所は「キュリオ」内の各所と自宅がメインとなる。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は7人。内訳は義妹、幼馴染、クール、巨乳、眼鏡、妖精に、メインヒロインとなるツインテールの天然が各1名ずつ。 Hシーンは全て和姦。回数は女性により2〜4回と若干バラ付きがあり、妖精は1回のみ。シチュエーションは「フェラ」「パイズリ」「69」と基本事項を押さえた構成。尺はキチンととってあり、1シーンの中でも複数ラウンドこなすなど、純愛系としては割合濃い目の仕上がり。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴有り)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能(スロット128)。ディスクレス起動も出来るが、スキップは強制であり、既読・未読判別は不可。シーン回想はサムネイル付。 公式サイトから「翠」の高校卒業時を描いたショートストーリー(MP3による音声付)をダウンロードできる。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは9種類。基本は女性1人に付き1つのエンド
で、その他に誰とも結ばれずに終わるエンド等も用意されている。 会話場面は通常のAVGだが、店長の仕事も同時に消化する簡易型SLGパートがメインとなり、仕事を滞らせるとその時点でゲームオーバー。MAP画面から移動場所を選択する形式で、女性の居場所も表示されるが、必ずイベントが発生するわけではない。 スタートから2ヵ月の間に攻略対象となる女性が確定し、残りの1ヵ月で個別ルートに入るという流れ。ただし個別ルートに入ってからでも、日常業務は今まで通り捌かなければならない。女性の攻略に失敗すると最後にヒントがもらえる仕組み。 基本的にはごく普通の純愛系AVGだが、主要部分ではファンタジー系のシナリオを採用している。 |
◆ 総評 ◆ |
【寡黙なヒロイン】 本作はメインヒロインとして「美里」を配置する一方で、真のヒロインを別に用意している。それは登場キャラ中、唯一人ファンタジー系ストーリーと密接に絡む「香奈子」。トゥルーエンドも、ノーマルエンド到達後でなければ発生しないという、これまた唯一の条件付。しかもそのトゥルーエンド到達後には、「香奈子ショートストーリー」が選択可能になるなど、明らかに他のヒロインに比べて優遇されている。 件のショートストーリーは2年後の世界を描いているが、後日談というよりも本編を締め括るエピローグに近い内容。また後述する本作の続編『パルフェ』も、香奈子エンドをベースとしている。 【進化する続編】 2005年3月に本作の続編となる『パルフェ 〜chocolat second brew〜』が発売された(同年12月には『パルフェ 〜chocolat second brew〜 Re-order』としてDVD化)。本作より約2年経過しているが、世界観はそのまま引き継いでいる。本作のキャラもゲスト出演しており、「香奈子ショートストーリー」に少しだけ顔見せした「玲愛」もメインヒロインの一人として登場する。 システム周りの強化は勿論の事、煩わしさばかりが目立ったSLGパートや、ファンタジー系のシナリオをバッサリとカットして、純粋な純愛系AVGとしてリリースされた。
作業プレイ感の強いSLGパートが、ストーリーのテンポを崩しているのは惜しまれるポイント。また魅力的なキャラがいる反面、沈んでいるキャラもいるなど、全体のバランスにやや難有り。 |
初稿:2006.02.16 |
ショコラ 〜maid cafe
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