::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
穂群原学園2年生の主人公「衛宮士郎」は、魔術師の養父に育てられたが、その腕は未熟なままだった。しかし突如勃発した「聖杯戦争」に巻き込まれ、サーヴァント「セイバー」と契約する事になる。 ゲーム内の期間は1月31日から最長で2月15日までとなる。移動場所は自宅内を中心に、学園や教会、友人宅など冬木市一帯。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は3人。内訳は金髪外国人、同級生、下級生が各1名ずつ。Hシーンは全て和姦で、回数は各女性につき2回ずつ。 シチュエーションはごくノーマルだが、3Pが1シーン用意されている。尺は長めで、テキストも割合濃い。また、戦闘シーンほどではないが、Hシーンでもエフェクト等の画面効果を使用している。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全300箇所で、サムネイル・コメント付。テキストはマウスホイール対応で、画面効果等の調整やシーンスキップも可。 初回起動時のメディアチェックを終えれば、ディスクレス起動も可能となる。シーン回想は無く、CG閲覧のみ。 ストーリー・システム共に2004年1月発売のCD版と全く同じ仕様。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディング数は45種類。メインヒロイン3人について5つのエンドと、40種にも及ぶ「BAD」もしくは「DEAD」エンドが用意されている。多数のバッドエンドは、ほとんどが直前の選択肢に戻ればやり直しが可能。しかしマスクデータによる好感度不足でのバッドエンドは、かなり前に戻らなければならない場合もある。 物語は3人のヒロインに対応した3つのルートに分けられるが、攻略順は予め決まっており、ある意味で一本道のストーリーとも言える。テキスト表示はビジュアルノベル型。ストーリーの進捗度に応じてサーヴァントのステータス画面が変化して行く仕組み。 「聖杯“戦争”」と銘打たれてはいるものの、参加者は基本的に7組14人というポケットの中の戦争。にも係わらず、無関係の一般市民を大量に巻き添えにしまくる、実に傍迷惑なゲームが繰り広げられる事になる。 |
◆ 総評 ◆ |
【Side of Justice】 幼い頃に体験した事件を契機に「正義の味方」を目指し、今もそうありたいと願い続ける主人公。いきなり巻き込まれた今回の「聖杯戦争」によって、奇しくもそれを実践する機会が与えられる。 本作には前述の通り3つのルートが用意されており、前2ルートでは「正義の味方」を志した己が信念を貫き通せるか否かが問われる事になる。ところが最終ルートでは一転して、前2ルートで貫いた信念を覆せるか否かが問われるという意表を突く展開が待ち受ける。 正義の味方であり続けるか、それとも信念を翻すかという大きな決断が主人公、ひいてはプレイヤーに迫られる。しかし本作では各エンドについて「BAD」系と「GOOD」系で明確に分類されているため、既に製作者によってどちらの選択が正解であるかは決められている。 2つの結末を描き、決断の是非をプレイヤーに委ねても良かったのかも知れない。 【ファンディスク】 2005年11月に、本作のファンディスクとなる『Fate/hollow ataraxia』がリリースされた。舞台は本作と全く同じで、半年が経過しているという背景設定。本作とは異なりMAP選択移動式となる。 聖杯戦争終結と共に姿を消したサーヴァント達と、なぜか普通に生活しているという奇妙な世界観。本編では明らかにされなかった謎の1つを題材にしたストーリーで、ファンディスクとしてはボリュームも十分。サーヴァント達の過去の話も織り交ぜながら、仮初めの4日間を描いている。
ビジュアルノベルという単なる形式の話ではなく、画面全体に広がる文字列を利用したテキストでの演出も見所の1つ。また、エフェクトも効果的に使用され、戦闘シーンを躍動感溢れるものに仕上げている。 |
初稿:2006.09.28 |
Fate/stay
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