::: エロゲーの殿堂 :::

FOLKLORE JAM

ある日、学園掲示板に登場した、この『あからさまに怪しい』募集広告。
これは、学園一有名な学園一の変わり者が、唐突に始めた酔狂。

九分九厘の学生たちは、足を止め、しばらく見入った後、
顔色だけを青くして、何事もなかったかのように早足で歩き去って行く。

「面白そう〜…うん、わたしの初めての部活動はこれにしようっと」
「オカルトに興味ないけど…好き放題やれそうだし」
「あ、あいつ…この期に及んで一体何考えてやがる?」

これが、残り一厘の、変わり者たちの反応。

変わり者と変わり者たちが出会ってしまえば、そこには激しい化学反応。
暑い夏を涼しくするはずが、実は全てをひっくり返す最悪の組み合わせ。

俺たちとって、一生忘れられないくらいに“熱い”夏が、始まった。

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
B Ca B Baa B B 64 Ba
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:HERMIT
:2005.01.21(Fri.)
:\3,800-
:丸戸史明
:厘京太朗
DL版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:×
:−
:謎,伝奇,学園
:夏季
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows98/2000Pro/Me/XP
:PentiumV500MHz以上(推奨800MHz以上)
:128MB以上(推奨256MB以上)
:2倍速以上(推奨4倍速以上)
:800×600,HighColor以上
:530MB以上(推奨900MB以上)
 
◆ 舞台 ◆
 私立「松濤学園」2年生の主人公「百瀬裕一」は、夏休みを目前に控えたある日、悪魔的頭脳と性格の持ち主である幼馴染の立ち上げた同好会「オカルト研究会」へ強制的に入会させられてしまう。

 ゲーム内の期間は不明。移動場所は学園と自宅を中心として、駅前や病院など神凪市一帯となる。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な女性は7人。内訳は上級生2(幼馴染&眼鏡)、同級生(天然)、下級生(クール)の以上4名がメインとなり、サブ要員として保険医と双子(ロリ)の3名。
 Hシーンは全て和姦。回数は女性1人に付き各2回ずつとなるが、双子は1組で1回のみ。「フェラ」「パイズリ」「アナル」「3P」といったシチュエーションも用意されているが、全体としてはノーマル。それでもHシーンの尺はほどほどに取ってあり、1シーンで2ラウンド目に入る場合もあるなど割合健闘している。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、音声リピート、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全39箇所のサムネイル付で、クイックセーブ・ロードやオートセーブも出来る。画面効果等の調整やディスクレス起動も可。ゲームパッドにも対応している。シーン回想はサムネイル付で、回想途中でも選択画面に戻れる。
 
◆ シナリオ ◆
 マルチエンド形式のAVGで、エンディング数は6種類。基本はトゥルーエンドと、女性1人に付き1つのハッピーエンドになるが、1人だけバッドエンドの用意されている女性もいる。トゥルーエンドは全女性のエンドに到達した後でなければ発生しない。
 ストーリーは明確に章立てされてはいないが、話の区切りでOPとEDが挿入される形となり、全6話構成。各話ごとに各女性がメインとなるミステリーを消化して行くが、同時に新たな謎も生まれる。各話・各ルートで残された謎をトゥルールートで回収するという流れ。
 物語途中には探索・捜索パートが設けられている。当該パートはMAP移動式となり、場所の選択次第で隠しパラメータも変化するが、基本的には総当り移動で問題無し。

 突如発足した「オカルト研究会」だが、当の会長はオカルト信奉者ではなく、むしろ超常現象の否定者。市内で続発する正体不明の事件を理詰めで解明して行く事が当初の目的となる。
 
◆ 総評 ◆
【やる時はやる】
 ごく平凡で、取り立てて特長の無い主人公に比べ、登場するヒロイン達は皆一様に優れた点を有している。ある女性は知略、ある女性は人望、またその他の女性達も家柄や裕福さ、身体的強さ等いずれも主人公を遥かに凌いでいる。
 そんなヒロイン達が窮地に立たされた時、さしたる取り柄もない主人公が、いかにして彼女達を守るのかが一つの見所となる。そしてそれは、彼女達が何故主人公に惹かれたのかという理由にも繋がっている。

【Jammin' to the story】
 本作のタイトルの一部でもある「FOLKLORE」とは民間伝承を意味し、事実ストーリーは神凪市にまつわる「伝説・風俗」等のミステリーが中心となっている。
 しかし本作ではそれだけにとどまらず、SFや怪奇現象なども一緒に織り込まれ、また当然ながらその過程における女性達との恋愛模様も描かれている。同じくタイトルに付された「JAM」には、それらの要素を詰め込んだ「ごった煮」という意味も含まれているのかも知れない。

 

 直球型の純愛系シナリオを得意とする丸戸氏が、初めて本格的な伝奇ミステリーに挑んだ意欲作。しかし終盤まで一本道なのに分岐フラグは序盤から設けてあるため、共通パートを何度もプレイする事になったり、あるいは全体の盛り上がりに比べてエンディングが淡白な点など、構成面にはやや粗さが目立った。
 それでもハジけたキャラ設定を生かしたテキストや、謎や伏線の回収を含めたストーリー面は高いレベルにある。
 

初稿:2006.06.15

FOLKLORE(フォークロア) JAM(ジャム)

 

INDEX

TOP