::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
2017年の深秋。マサチューセッツ工科大学(MIT)の主席である主人公「秋篠綺羅」のもとへ、一通の手紙が届いた。差出人は世界有数の富豪「グロリア家」。その内容は、娘の家庭教師の依頼であった。 ゲーム内の期間は不明。一気に数ヵ月が経過することもある。移動場所はグロリア家の敷地内。時に外出許可が下りる場合もある。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な人数は7人。内訳は熟女1、メイド2、クール1、眼鏡1、金髪1、褐色1。割り当てられたHシーンの数は、女性によってかなりバラつきがある。 Hシーンは和姦が大半だが、中にはレイプやレイプまがいのシーンも紛れている。ルートによっては、逆に主人公が責められるケースも。特に、尿道にストローを突っ込まれるシーンは、かなりのインパクトを有する。 前作に引き続いてメイドの朝フェラは健在。隠語には独特の消し音が用いられている。Hシーンの尺は短いものの、ストーリー重視のゲームとしてはかなり豊富なエロス。 褐色少女(シャルム)とのHは、本編では未遂で終わる。本番はおまけシナリオで補完されている。 |
◆ システム ◆ |
各種音量のON・OFF、テキストスピード調節(2段階)を搭載しているが、スキップはスペースキー強制で、既読・未読判別は無い。随時セーブ・ロードは可能だが、スロットは全4箇所。インストールは不可で、厄介なレジストリセーブ仕様。データを丸ごとHDへコピーすればディスクレス起動も可能だが、当然サポート対象外。また、XPでの正常起動は不可。 各エンディングの後に、登場人物(女性)の主人公に対する好感度と、獲得CG率が表示される。 最大の特徴は立ち絵が存在しないこと。メイン画面は背景画と、時にイベント画が表示されるだけ。人物はメッセージ枠の隣に顔枠が設けられ、そこに表示される仕様。顔(肩上)の表情はかなりのバリエーションがあるものの、味気なさは否めない。 |
◆ シナリオ ◆ |
【Play More
Serious】 マルチエンド形式のAVGで、エンディングは24種類。エンディングにはそれぞれタイトルが付されているが、同じタイトル名のエンディングでもバージョンの異なるものもあり、その数は膨大。例によって、最初の選択肢からの最速エンドも用意されている。 エンディング数に比例して選択肢による分岐も多く、その難易度は天井知らず。「愛情度」「勉強度」といったマスクデータによるパラメータ管理は非常に複雑。 ルートによっては主人公もテストに参加することになる。MITの主人公は簡単すぎると一笑に付すが、出題される問題はかなり難しい。さらに正解か否かは明らかにされず、その正答率も後のストーリーに影響を及ぼすなど、全エンド到達&全CG獲得は容易ではない。 【Road to Master】 家庭教師としてグロリア家に招かれた主人公。ただし5人の娘の内、選べるのは「シシル」と「メアリ」のみ(製作当初は5人全員選べる予定だった)。そしてどちらを選ぶかで大きく分岐する事になるが、シナリオのボリュームの8割方はメアリルートに寄っている。 そのメアリに対し、依頼通りキチンと勉強を教え込むも、あるいは欲望に任せて性開発に勤しむも、全てはプレイヤーの裁量に委ねられている。「HAPPY END」を目指すのであれば、両者のバランスを取りながら進める必要がある。 一定の条件を満たすと、「シャルム」と「ナオミ」のショートストーリーが追加される。 |
◆ 総評 ◆ |
【禁断の系譜】 前作『禁断の血族』から約3年の月日を経て発売された本作。作品同士の直接的な繋がりは全く無いが、本作の主人公は、前作の主人公とヒロインの子供という設定になっている。 一本道AVGだった前作から一転、本作はマルチエンド形式となり、複雑な分岐を取り入れた。また、前作と同様のダーク路線かと思いきや、実は登場人物全員がイイ人という明るい物語だったのも意外な展開。 【OVA】 本作は、シリーズで唯一OVAが製作されている。1997年11月28日にピンクパイナップルより『GLO・RI・A〜禁断の血族〜 Vol.1 -INVITATION-』が発売。98年までに計3本(『Vol.2 -JEALOUSY-』『Vol.3 -AWAKEN-』)がリリースされて完結した(後にDVD化『Vol.1,2,3』)。 ストーリーはメアリルートを基調としており、各所はアレンジされている。本編中では余りスポットの当たらなかったエターナについても描かれており、エンディングにおけるオチの付け方も異なっている。 ゲームとは声優も変更されており、主人公のキザ度や、ストーリーのコメディ度がよりアップしている。
グロリア家の真の当主が明かされるシーンは、物語の核心部分であり、プレイヤーを驚かせる場面となるはずなのだが、何ともアッサリと終わってしまう辺りは演出不足。また、ややフラグ管理の甘い部分があり、前後が繋がっていない箇所があるのも残念。 |
初稿:2005.03.23 |
GLO・RI・A 〜禁断
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