::: エロゲーの殿堂 :::

グリーングリーン DVD EDITION

緑豊かな山奥にある男子のみが生息を許される全寮学園『私立鐘ノ音学園』。
そこで悶々とやるせない日々を送っていた主人公高崎祐介とその仲間達。

そんなある日、校長から重大な発表が!
なんとこの学園に来年度から共学制の話が持ち上がり、試験的に女子が編入してくるというのだ!
期間は6月1日から夏休みの始まる7月20日までの約1ヶ月半。
入学以来、女の子と話したこともない祐介たちはどう接したらよいのかわからず慌てふためく。
そんな男子達の前に現れた、全国から集められた女子軍団!!
いきなりやってきた女の娘というエイリアン達と、祐介たちは果たしてうまくやっていけるのか!?

どうする男子?どうなる女子!?
女子の貞操の運命やいかに!?

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
B Ca Ba Ca Baa Ba 64 B
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:GROOVER
:2002.03.22(Fri.)
:\8,800-
:ヤマグチノボル,桑島由一
:片倉真二
DL版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:×
:○
:純愛,学園
:初夏
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows98/2000/Me
:PentiumU233MHz以上(推奨350MHz以上)
:64MB以上(推奨128MB以上)
:倍速以上
:640×480,HighColor以上
:1.3GB以上(推奨1.5GB以上)
 
◆ 舞台 ◆
 主人公「高崎祐介」の通う「私立鐘ノ音学園」は、山奥に位置する全寮制の男子校。来年度の共学化を見越して、試験的に女生徒が編入される事になる。予期せぬ事態を迎えて、男子のテンションは最高潮に達していた。

 ゲーム内の期間は、6月1日から7月20日までの約1ヵ月半。移動場所は、学園が山中で孤立しているため、校舎内を含めてその周辺一帯となる。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な女性は5人で、内訳は同級生3(双子1組)、下級生1、女教師1。Hシーンは1人に付き1回となるが、中には2回用意されている女性もいる。
 Hシーンにはノーマルとハードの2種類があり、選択肢によって変化する仕組み。「ハード」とは言っても特殊なシチュエーションやマニアックなプレイがあるわけではなく、女性が積極的になるという程度。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能(スロット100)。一方で過去ログは無く、ディスクレス起動も不可。またHシーン回想は、ノーマルかハードの内で最後に見た方しか再生できない仕様。
 BGMは、DVD版ではCD版より音質を向上させるはずだったが、対応してないので修正ファイルが必要となる。

 クリア後に閲覧出来るCGギャラリー・・・のはずが、なぜかインストール終了後に全てのCGが閲覧可能となる。この辺りは「CD版」発売時の事情が絡んでいるのだが、やはり「DVD版」発売時にキッチリ修正すべきだった。
 
◆ シナリオ ◆
 マルチエンド形式のAVGで、エンディング数は5種類。基本的には狙った女性を追いかけていれば問題はないが、Hシーンにおける「ノーマル」と「ハード」分岐のフラグポイントの把握は難しい。
 序盤〜中盤はコミカルにストーリーが進行し、終盤をピシッとシリアスに締めるという王道パターン。典型的なボーイミーツガール物で、途中から5人のヒロインの個別ストーリーに入るのもまた王道。

 大抵のヒロインはそれぞれ「謎」を抱えており、物語が進行するにつれて解き明かされていく事になるが、肝心なその「謎」の部分は今一つ弱い。ミステリー物に慣れたプレイヤーには、ラストでの驚きは味わえないかも知れない。
 
◆ 総評 ◆
【ヒロイン達が食われた】
 本作には、エロゲーにしては珍しいほど男性キャラが数多く登場する。野郎共は物凄い個性を持ち、中盤までの「笑い」のパートを一手に引き受けている。その上、揃ってイイ奴らばかりなので、少なくとも目当ての女生徒を巡って主人公と醜く争う事は無い。余りに男キャラが立ち過ぎていて、ヒロイン達のインパクトを削いでしまうほど。
 彼らの大半は次作『グリーングリーン2 恋のスペシャルサマー』において、見事再登場を果たしている。

【早押しクイズ】
 このゲームで最も残念な点は、時間制限付きの選択肢がある事。勿論、フラグ立てに重要なポイントとなるわけだが、非常に煩わしい。しかも、あえて制限時間内に答えず、時間切れを待った方が良い選択肢も存在するなど結構悪質。
 本作に限らず、他の作品でもしばしば導入されるこの「時間制限付き選択肢」。そもそもAVGで、選択肢のチョイスを急かす必要があるのだろうか。
 確かに現実世界において、会話の途中に言葉を探して度々考え込む事などそうは無いが、そこは所詮ゲーム。製作者にはリアルさと、ゲームと割り切る部分とを見極めるバランス感覚が要求される。

 

 外界とは隔絶された、文字通り緑溢れる世界での物語。学園純愛物ではあるが、ワケもなく主人公がモテまくるだけのゲームとは異なる。とにかく女生徒と親密になるために、男子生徒はあらゆる手段を駆使して行く。その涙ぐましいまでの努力をする姿は、実に汗臭くて微笑ましい。
 

初稿:2004.07.02

グリーングリーン DVD EDITION(エディション)

 

INDEX

TOP