::: エロゲーの殿堂 ::: |
◆ 舞台 ◆ |
とある学園を舞台として描かれる、図書室での朝学、屋上で過ごすランチタイム、放課後のクラブ活動、そして学校の帰り道。主人公と24人のクラスメイト達で彩るエンドレス・スクールライフ。 ゲーム内の期間は不明。移動場所は自宅を中心として、教室やプール、体育館といった学園敷地内と、堤防沿いの通学路のみ。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は21(+1)人で、これは女性の「性格」の上限設定。さらに男性4人も攻略可能で恋人同士にもなれるがHシーンは無く、ブラックアウトで終わる形。 Hシーンは全て和姦で、陵辱は出来ない。回数制限は特に無く、1シーンで何回でも射精可。シチュエーションは「口淫系」「後背位系」「正常位系」「騎乗位系」の4種類から選択し、さらに1つの系統の中で16種類に分かれている。ただし恋人同士になる前のHでは、選択項目が制限される。 男同士は前述の通りHシーンが無い一方で、女同士はキッチリ用意されており、受け攻めの変更も出来る。 好感度や思考によって女性から迫られるケースもあり、クラスメイトの前で見せ付けることも出来る。Hシーンがコマンド選択式となり実用的になった反面、3P以上の複数プレイは不可。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、画面効果等の調整、オートモード、マウススピード調節、移動速度の調節を搭載。ロードは随時出来るが、セーブは自室のみで、スロットは各世界に付き1つとなる。回想シーンは無く、ディスクレス起動も不可。 公式サイトにてシステムを改善した「調整プログラム」を配布しているので、プレイ前に必ずダウンロードすること。また発売前の予約特典として、女性の追加性格「冷」を配布していたが、現在は入手不可。 |
◆ シナリオ ◆ |
前作までの「人工少女」と同様に、基本ストーリーは一切無し。舞台設定は学園となり、学生生活の疑似体験が本作のコンセプト。「通学」「お昼休み」「部活」「放課後」の4つが一日の内の自由時間となり、毎日同じスケジュールを延々と繰り返す。昼夜の切り替わりのみで、季節や天候が変わることは無い。終わりなき世界観だが、プレイヤーが殺された場合は唯一のゲームオーバー。 学園内各所で会話や部活、ケンカなどを行うことで、「学力」「運動」「人気」の各種パラメータのほか、マスクデータの好感度が変化する。 学園世界に投入するキャラは、事前に『ジンコウガクエン きゃらめいく』で作成する。フィジカル面は「体」「顔」「髪」、メンタル面は「性格」「思考」「好み」と、各3種類の大項目が設けられた。フィジカル面は前作『人工少女3』ほど細かい設定は出来ないが、メンタル面は21(+1)種類の性格、10種類の潜在思考など、より詳細になっている。 スタート後も「転校」という形でキャラの入れ替えは随時出来るが、一度転校させるとパラメータは全てリセットされる。投入中のキャラはカスタマイズ出来ないが、プレイヤーキャラの途中変更は可能。 |
◆ 総評 ◆ |
【新展開】 無料作品の『人工少女』から始まった「人工シリーズ」の最新作となる本作。しかし直系の後継作ではなく、様々な新しい試みが導入されている。まず同じ3Dポリゴンながらもリアルシェーダーではなく、アニメシェーダーに切り替わり、完全自由だった移動や時間、服装も制限された。「きゃらめいく」も顔の造形や髪形、色数などがかなり限定されているため、実在の人物や他作品のキャラのトレースは非常に困難。 一方で「クラス」を演出するため同時投入はプレイヤーを含めて25人に大幅増員された。男キャラも4種類選択可で、簡易ながらカスタマイズも出来る。 【新領域】 本作における特筆すべき追加事項は「体格」。女性の身長は低い・標準・高い、体重は細め・標準・太めと各3種類を用意。男性の体格は4種類固定で、標準・華奢・長身・巨漢。低い・細め(♀)×巨漢(♂)で疑似ロリプレイ、高い・標準(♀)×華奢(♂)で大林素子プレイなど、体格差を活かしたHシーンが創意工夫のしどころ。 多人数を生かして定石通りハーレムを築くか、あるいはごく普通の学園ライフを送って青春を巻き戻すか、それとも新規システムをフル活用して「寝取られ」等の高度なプレイに走るか。全てはプレイヤーの趣くままに。
人工シリーズながらも最大のウリである「自由度」を制限することで、マニアック度を下げて間口を大きく広げた。やり込み性は下がったものの、コンセプトを明確にしたことで新たな「ジンコウ」シリーズの始まりとなる可能性大。 |
初稿:2012.04.26 |
ジンコウガクエン |