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河原崎家の一族2 完全版

〜屋敷の奥に隠匿された一族の忌まわしくも魅力的で淫靡な秘密……

河原崎縄綱の64回目の誕生日、恋人の「杏奈」に同伴するかたちで河原崎家を訪れた主人公「優馬」。
人里離れたこの屋敷で暮らしているのは、縄綱とその身の回りの世話をする使用人達のみ。
夕食の席に姿を現した縄綱は、お祝いに集まった縁ある者達に「これからは皆で自分の世話をするように」と申し渡す。
縄綱とその使用人達の異常さに不快感を覚えた「優馬」は、「杏奈」を連れて屋敷を出ようとするが、
奇妙なことに彼がどう足掻いても再び河原崎家の門をくぐることになってしまうのだった。
彼の眼前で繰り広げられる非日常的な現実・・・・・・狂気に染まる淫靡で背徳的な世界がここに!

「あの時にこうしていたら……」誰もが一度は思いながらも現実では叶わない、
同じ時間軸で別の行動を試す事のできるゲーム、それが河原崎家の一族2!
ナビマップに優しく導かれ、縦筋に沿って穴を埋めていく快感を味わってください!

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
Baa B Baa Ba Baa B 79 Ba
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:elf
:2010.02.26(Fri.)
:\6,476-
:蛭田昌人,土天冥海
:りんしん
DL版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:×
:−
:謎,館,陵辱
:盛夏
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows2000/XP/Vista
:PentiumV800MHz以上 (推奨W1.3GHz以上)
:256MB以上(推奨1GB以上)
:倍速以上
:640×480,FullColor以上
:2.7GB以上
 
◆ 舞台 ◆
 大学生の主人公「優馬」は、恋人「三条杏奈」の叔父の誕生日に出席するため、河原崎家の所有する洋館へと足を踏み入れる。しかし屋敷の人間の対応に腹を立て、杏奈と2人で屋敷を出るのだが・・・。

 ゲーム内の期間は不明。移動場所は河原崎家の敷地内が中心となり、外出する場合もある。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な女性は5人。内訳は、主人公の恋人であるメインヒロインの他に、メイドが2人(SとM)、お姉系とロリ系がそれぞれ1人ずつ。
 Hシーンはメインヒロインとの和姦シーン1つを除き、他は全て陵辱関連。クスリで倒錯した主人公が陵辱側に回るケースもある。回数は女性1人に付き7〜11回。フェラやパイズリ、手コキなどオーソドックスなものであっても、ほとんどのシーンが薬物投与や命令による強制で行われる。その他に、器具による拷問や剃毛、小便浣腸等のマニアックなシチュエーションもある。
 Hシーンではアニメーションを導入しており、アニメのオン・オフは任意で選択できる。動きはそれなりに滑らかではあるが、全てのシーンで導入されているわけではない。

 Hシーンの多くが「寝取られ」で構成されており、恋人や主人公に想いを寄せている女性が他の男達に犯られまくる。また、主人公自身が寝取る側に立つ場合もあるが、いずれにしても同意の下で行われている訳ではないので、厳密には寝取られとは言えず単なるレイプ。
 主人公を一途に想う気丈な彼女が、目の前で他の男に開発される光景など、寝取られ耐性の無いプレイヤーには注意が必要。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所で、サムネイル・コメント付き。テキストはマウスホイール対応で、画面効果の調整も出来る。シーン回想はサムネイル付で、回想途中でも選択画面に戻れる。
 最大のウリはナビマップ。ツリー型のルートマップで、自分の通った場所がサムネイルとして残って行くという、プレイヤーの蒐集欲を掻き立てる仕様。任意の場所を選択すればシーン再生、さらにセーブしていればロードも出来る。
 
◆ シナリオ ◆
 本作はマルチルート・シングルエンディングAVG。要するに色んなルートが存在するものの、エンディングは1つしかないということ。具体的には、主人公が死ぬバッドエンドを迎えてもそこで終わりとはならず、また生前の時間に戻り、たった1つのエンディングに辿り着くまで延々とループを繰り返す仕組み。
 全部で4つのルート(後述A,B,C,D)に分かれており、最初はAとBのルートしか入れない。特定の条件を満たすとCルートの道が開き、最後に一本道のDルートに入るという流れ。
 前作『河原崎家の一族』のマルチエンド方式とは似て非なるものであり、前作がマルチエンドによって多くの可能性を示したのに対し、本作では結末をトゥルーエンド一本に集約させており、エンディングに対するアプローチは180度異なっている。
 ちなみに、続編ではないとメーカーが謳っている通り、前作とは人的な繋がりは全く無い。共通点と言えば「館」「家名」「インモラル」ぐらいで、前作をプレイしていなくても差し支えは無い。

 本作は2003年6月にリリースされた『河原崎家の一族2』のリメイク。Hシーンのアニメ化や、システム周りの改善、オマケストーリーの追加等が行われたものの、基本となるシナリオ部分は一切変更無し。
 今回「夢想、河原崎家の一族2」「悪いお医者さんに騙された杏奈ちゃん」「河原崎家の一族2 夜のショートストーリー」の3本が新たに収録された。元々はエルフファンクラブ会員向けに頒布された短編作品で、全てHシーン有り。ただし3本ともシーン回想は無く、「夢想〜」は音声も無し。
 
◆ 総評 ◆
【ループ&ループ】
 ナビマップのツリーに表示される4つのルートを、向かって左から「A,B,C,D」とすると、
  • Aルート=過去(約40年前・昭和30年代)に実際に起きた出来事
  • Bルート=Aルートの儀式によって生まれた、縄綱の誕生日前後を繰り返す世界
  • Cルート=主人公が過去(Aルート)を改変した世界
  • Dルート=Aルートの約40年後(現代)の世界

 であることが、最終的に明らかとなる。しかし物語の結末については解釈の分かれる所で、主人公が自分の死を悟り、天に召される「成仏(幽体)説」、Aルートで死んだ人間が生まれ変わった「転生説」などがある。そして今回新たに収録された「夜のショートストーリー」は、「分岐(並行世界)説」に基づいている。
 Cルート誕生により、Aルート後の世界(Dルート)とは別に、Cルート後の世界(仮にEルート)が新たに生まれる。杏奈達を脱出させ、本来Eルートに居るはずの主人公がDルートに居るので、Eルートの杏奈(ロングヘア)がラストで連れ戻しに来た。そして主人公の戻ったEルート(昭和30年代)で同棲している様子を描いたのが「夜のショートストーリー」。
 ただしいずれの説を採った場合でも、主人公と杏奈が「現代で出会って付き合い始めた」ことの説明だけは苦しくなる。

【OVA】
 2004年1月にピンクパイナップルより『河原崎家の一族2 惨の一』が発売された。以降、同年8月までの『惨の二惨の三惨の四』の計4作で完結している。(2008年9月には全2本にまとめた廉価版「惨の一惨の二」発売)
 声優陣は原作と同じ。ただし人物等の基本設定は原作に基づいているものの、ストーリーやキャラの性格、屋敷内外のレイアウトなど、内容自体は完全に別物。Hシーンも男同士のカラみが増え、なぜか貞操帯を填められている杏奈など不可解な設定が多く、肝心の作画レベルも低い。

 

 彼女と訪れた河原崎邸だが、上記の通りラブラブな展開などは全く無く、閉鎖空間での倒錯した世界がひたすら繰り広げられる。設定が設定だけに、人がボロ雑巾の如く殺されるシーンも続出。とは言え、それほどグロい画は無いのだが、ストーリーの設定上、犬の生首は何度見ることになる。
 前作よりも「狂気」の部分が遥かにパワーアップ。濃すぎるキャラクター達の織り成す狂人の宴がプレイヤーを待ち受ける。
 

初稿:2009.08.01

河原崎(かわらざき)()一族(いちぞく)完全(かんぜん)

 

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