::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
中華料理店「龍龍」で働く20歳の主人公「沢村司」は孤独な一人暮らし。ある日、店の路地裏で行き倒れていた身元不明の少女を、上司の理不尽な命令で面倒を見るハメになってしまった。 ゲーム内の期間は不明。移動場所は生活拠点となる屋敷内が中心となり、随時町内各所へと外出する。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は5人。内訳は熟女、お姉系、眼鏡、チャイナ、中学生が各1名ずつ。擬似家族としての設定上では母1、姉1、同年1、妹2となる。 Hシーンは全て和姦。回数は中学生4、チャイナ3、眼鏡2、熟女&お姉系が各1と、バラつきがある。シチュエーションはごくノーマルで、ハードなものは無い。 本作に登場する最年少の女性「末莉」は、ストーリー中に初潮を迎える中学生(推定)。用意されたHシーンは、回数からして全女性の中で最も気合が入っており、製作者のロリへの造詣の深さが感じられる背徳的なシーンに仕上がっている。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴無し)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能(スロット27)。キャラごとの音声のON・OFFも出来るが、ディスクレス起動は不可。シーン回想はタイトルのみでサムネイルは無し。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは5種類。女性1人に付き1つのエンドとなり、その他にバッドエンドも用意されている。基本的には狙った女性を追い続ければ各エンドに到達できるが、個別ルートに入るまでは全員とバランス良く接しなければならない。その共通ルートから相当に長めで、ボリューム感たっぷり。 訳有りの人々が集合するまでの前半はコミカル、各人の事情が明らかになる後半はシリアスなストーリー展開。 本作は2001年11月にリリースされた『家族計画』のリメイクとなる『家族計画 〜絆箱〜』(2002年12月発売)の廉価版。内容に関しては「絆箱」からの変更は無し。原典となる『家族計画』から2度の再販を経ているものの、その都度数量限定販売のため、現在は新品の入手不可。 |
◆ 総評 ◆ |
【家族計画を終了する】 各々が複雑な事情を抱えて集まった人達。彼らが再び社会復帰するまでの、言わば急場しのぎの手段として「家族計画」を発動させた。しかし年齢も性別も国籍さえも異なる7人の共同生活。いくら必要に迫られての事とは言え、そう簡単に上手く行くはずもなく、計画発足直後から幾度となく崩壊の危機にさらされる。当初は渋々計画に参加していた主人公だったが、崩壊を防ごうと奔走している内、いつしかこの偽りの集団に、家族の情に似たものを感じ始める。 だがこの家族計画。どのルートを進もうが、必ず中途での挫折を余儀なくされる。それもそのはずで、この計画の目的は本当の家族になることではなく、あくまで次のステップのための「つなぎ」でしかない以上、遅かれ速かれこの集団の行き着く先は解散しかない。 そんな偽りの家族ではあるが、全員とは無理にしても、その内の女性の一人と本物の家族になる方法はある。主人公がその道を選んだ時、家族計画は本当の終了を迎えた。
【TRUE END】
各女性達はそれぞれ深刻な悩みを抱えており、結構シャレにならないテーマも取り扱っている。そこで、ストーリー全体が重苦しくなり過ぎない様に、キャラ同士の軽妙なやり取りをふんだんに織り込むなど、緩急を付けたシナリオは一級品。 |
初稿:2009.01.05 |
家族計画 |