::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
「聖ロイヤル学院」1年生の主人公「田中誠」は、入学式で偶然出逢った女生徒に一目惚れする。その女性と親しくなるきっかけを掴むために「演劇部」へ仮入部し、10日後の入部試験を彼女と共に目指す事となった。 ゲーム内の期間は4月7日(月)から始まり、18日(金)までの12日間。移動場所は自宅と、教室や部室、保健室といった学校内の各所がメインとなる。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は6人。内訳は同級生が3名(眼鏡&幼馴染&ツインテール)で、上級生、保険医、人妻が各1名ずつとなる。 Hシーンは1つだけ陵辱風のシーンがあるものの、後は全て和姦。回数は上級生とツインテールが各3回、保険医が2回。残る人妻と、メインヒロイン格の眼鏡と幼馴染は各1回ずつ。アナルや縄縛などのシチュエーションもあるが、基本的にはごくノーマル。また、画風もソフトタッチなため、余りエロスを感じさせない。 主人公が女装したまま臨む、「男2・女1の3P」や「男1・女3の4P」というやや倒錯的なシーンも用意されている。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能(スロット23)。BGMのフェードやキャラごとの音声切替、一つ前の選択肢に戻る機能なども搭載しており、ディスクレス起動も可。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディング数は6種類。基本は女性1人に付き1つのエンドで、その他に女装がバレて月並な制裁を受けるエンド等も用意されている。 4日目からの選択肢で個別ルートへの分岐が決まって行くが、途中の共通ルート部分は多い。狙った女性の現れる場所を選び続ければ、難なくエンドに到達出来る。 きっかけはメインヒロインへの一目惚れから始まるが、主人公のヒロインに対する想いはそれほど強くない。他の女性のルートに入れば片想いを引きずる事なく、さっさと気持ちを切り替えている。 奇抜な展開は無く、オーソドックスなストーリー内容となっているが、男性恐怖症でありながら既婚者という謎の人妻が唯一設定時点でヒネリを効かせている。女装とのギャップで一番苦しむのもこのルート。一方で、1周目は「HAPPY END」に辿り着けないようになっている保険医ルートは、他のルートとは趣が異なるシリアスな展開。主人公の歪んだ本性もチラリと垣間見える。 |
◆ 総評 ◆ |
【トンデモ部長】 部の見学に来た主人公をいきなり女装させて、そのまま面倒な事態に巻き込んだ女部長。独特な個性の持ち主で、特に性に対しては開放的。女装させた主人公を挑発する一方で、学園一の美男もセフレとしてガッチリキープしている。 3PやSMチックなプレイも愛好し、更にその魔手は女性部員にも及ぶ。強力な媚薬を飲ませて乱交を演出した挙げ句、ペニスバンドを装着してメインヒロインの処女まで頂いてしまう。今まで付き合った彼氏達が、変態プレイに耐え切れず逃げて行ったのも頷ける貪欲さ。 ところがこれだけ奔放な性格にも係わらず、自らの処女だけは頑なに死守し、結婚するまで本番はアナルを使用するという妙な貞操観念の持ち主でもある。 【一皮剥けば】 女装した主人公は違和感がない所か、むしろヒロイン達よりモテるほどのルックス。元々体の線が細く、体毛も薄いなど中性的な容姿ではあるのだが、こと性格に関しては中性とは程遠い。 女性を見かける度に必ずハジけた妄想を膨らませるなど、頭の中は常時エロ三昧。それは初日に偶然拾ったヒロインのハンカチを持ち帰り、股間に巻き付けて自慰行為に耽るド変態ぶりにも表れている。 男に見えないほど可愛らしい容姿をしているが、その薄皮一枚下は変質者というギャップは面白い設定だったが、中盤以降は変態行為が鳴りを潜めてしまった点は勿体無かった。
ヒロイン達を騙しながら女装しているため、いくら親しくなってもその先にゴールは無いという難しい状況の主人公。そもそも普段は様々な状況を想定する妄想狂なのに、この女装の結末に関しては、その逞しい想像力で予測出来なかったようだ。 |
初稿:2006.03.27 |
なりきりプリンセス 〜女になったボクを見
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