::: エロゲーの殿堂 ::: |
◆ 舞台 ◆ |
これまで数々の学校を渡り歩き、女教師狩りを行ってきた主人公「伊達祐一郎」。現在は名門「颯華学園」に学籍を置いている。そこへ新しく赴任してきた教師は、かつて性奴隷として調教した女性だった。 ゲーム内の期間は最長で30日間。移動場所は教室や保健室、廊下といった校内各所。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は7人。内訳はメインの女教師3名(高飛車・クール・熟女)、サブの女教師2名(眼鏡・養護教諭)、その他に入院患者と学園長が1名ずつ。女教師(クール)と入院患者(ロリ系)は姉妹という設定。 Hシーンは陵辱が基本路線で、中には和姦もあるというスタンス。回数はメインが約20回となるが、クールだけは13回。サブは眼鏡6回、養護教諭4回、学園長1回と女性によってかなりバラつきがある。入院患者に個別シーンは無く、姉とセットの姉妹丼が5回。さらに女教師達との3P&4Pが2回。 陵辱メインだけあって、「輪姦」「緊縛」「器具」「スカトロ」といったハード系が多く、服装もスーツ姿の他に「ボンデージ」「体操服」「裸エプロン」「水着」など多彩。プレイも「教室」「野外」「トイレ」「放送室」等、校内のあらゆる場所で行われる。また、女教師モノの基本である授業中のイタズラや、カブト虫の幼虫を使用する奇抜なシチュエーションもある。 主人公は「陵辱者」と「被虐者」の2名が設けられ、同じ陵辱でも「攻め」と「受け」の2パターンがある。加えて被虐者の方にはショタ属性が付加されている。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、音声リピート、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所で、サムネイル付。クイックセーブ・ロードも出来る。テキストはマウスホイール対応で、画面効果の調整やディスクレス起動も可。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは15種類。女性1人に付き2〜3の個別エンドのほか、誰とも結ばれないバッドエンドも用意されている。スタート時は「陵辱」と「誘惑」の2つのルート選択が可能で、それぞれ主人公は異なる。同じ時間軸の物語が、2人の主人公の視点で展開される簡易マルチサイト。それぞれのルートでしか攻略できないヒロインが1人ずつ配置されている。 基本行動は「朝」と「昼休み」の1日2回。陵辱ルートではアイテム収集の要素もあり、一度入手したアイテムは遡ってロードしても有効となる。アイテム自体は2人の主人公が共有している。 誘惑ルートの全エンドに到達すると「誘惑」主人公のハーレムルート、アイテムをコンプすると「陵辱」主人公のハーレムルートが出現する仕組み。 本作は2002年3月にリリースされた『女教師』のリメイク。声優の差し替えやシステム周りの強化が行われ、メディアもDVDへと変更された。注目の追加ストーリーは、誘惑ルートの炎之華エンドをベースとしている。同じ原画家が担当しているものの、画のタッチはかなり変化している。 |
◆ 総評 ◆ |
【受け≠マゾ】 2人の主人公を設定し、各々に「陵辱」と「誘惑」という両極端なルートを担当させた本作。多様化するプレイヤーのニーズに応えるため、「攻め」と「受け」を用意した格好。 陵辱ルートは文字通り、直球ドSのストーリー展開で、女性達を性欲の捌け口として次々に篭絡して行く。となればもう一方の誘惑ルートは、ドMの主人公が調教されてヒイヒイと喜ぶストーリーかと思いきや、全くそうはならない。主人公は女性達に虐げられるのを終始嫌がるなど、ドMとしての素質は余り窺えない。両親には捨てられ、同級生からは日常的に暴力を振るわれるなど、非常に重苦しい内容であり、これを「受け」と称するメーカーの惹句にはやや疑問が残る。 【OVA】 2002年12月に「Milky」より『女教師 一時限目』がリリースされた。以降、翌年8月までの『二時限目,三時限目』の計3作で完結している(2004年7月には総集編『THE BEST』発売)。 人物や背景等の基本設定は原作に準拠しているが、各所で構成を変えている。物語は伊達を主人公に据え、転校して来る所から始まる。原作では描かれなかった、伊達が女教師狩りを始めるきっかけとなった事件も収録。原作ではそれぞれ独立していたストーリーを1つにまとめ、全く異なる結末を描いた。エロ度は及第点だが、作画レベルはイマイチ。
メーカーとしては初めてマルチサイトに挑戦した意欲作。ややフラグ管理が甘く、入り組んだストーリーではないものの、1作品の中に異なる2つの性的嗜好を織り込むという、貪欲にエロスを追求する姿勢は評価できる。 |
初稿:2011.02.02 |
女教師
|