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最終痴漢電車2

深夜、終電の後に運行される謎の電車『最終痴漢電車』。
乗客は飢えた痴漢たちと、その獲物となる『ゲスト』と称される女性のみ。
彼らは夜を徹して淫らなる痴漢と凌辱の宴を繰り広げるのだ。

公式サイトより

ストーリー エロ 感動 システム キャラ ボリューム 総計 主人公
Caa Baa Caa Ba B Caa 67 Ba
 
メーカー
発売日
定価
シナリオ
原画
備考
:アトリエかぐや
:2003.12.19(Fri.)
:\8,800-
:神無月ニトロ,さんきち,etc.
:M&M
DL版廉価版あり
 
ジャンル
音声
名前変更
修正ファイル
属性
季節
:AVG
:○
:×
:−
:陵辱,学園
:−
 
OS
CPU
メモリ
DVD-ROM
解像度
HDD
:Windows98/2000/Me/XP
:PentiumU266MHz以上(推奨400MHz以上)
:64MB以上(推奨128MB以上)
:倍速以上
:640×480,HighColor以上(推奨FullColor以上)
:1GB以上
 
◆ 舞台 ◆
 主人公「新堂巧」は名門お嬢様学校「聖アンスリウム女学院」の図書館で働く非常勤職員。通勤時間を利用して痴漢行為に及ぶ常習者でもある。深酒したある日、終電後に運行される奇妙な電車に乗り込む事になった。

 ゲーム内の期間は最長で30日間。ルートによっては4日で終わる場合もある。移動場所は学園と自宅を中心として、猟場となる駅が8箇所設けられている。
 
◆ ターゲット ◆
 攻略可能な女性は11人だが、痴漢パートのあるメインの女性は8人で、他の3人はイベント要員。内訳は女子高生が4名(レオタード、お嬢、双子)で、講師、人妻、車掌、司書が各1名ずつ。
 Hシーンは、タイトル通り痴漢がメインとなるため、場所も電車内が多い。ただし痴漢とは言え、電車内で本番に至ることもざらにあり、もはや痴漢の域を超えている。攻略対象を手懐ければ、相手の自宅や職場、あるいは学園内等場所を移すこともある。
 アナルや放尿などのマニアックなシチュエーションもあるが、意外にもHシーン自体はノーマルなものが多い。

 女性陣は最初こそ嫌がるものの、主人公の超絶テクの前にすぐに感じ始めるため、陵辱色は薄い。最後に女性を痴漢達に捧げる輪姦シーンも、それほど凄惨なものではない。
 
◆ システム ◆
 各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、音声リピート、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、セーブ・ロードは痴漢パートのみ不可で、あとは随時対応している(スロット32)。画面効果の調整やディスクレス起動も可。

 痴漢パートは、個別に再挑戦が可能であり(MOLESTER MODE)、取りこぼしたCGをここで回収することも出来る。
 
◆ シナリオ ◆
 マルチエンド形式のAVGで、エンディングは8種類。基本は女性1人に付きエンディングも1つだが、中には2種類ある女性もいる。更に、特定の条件を満たした時に出現するハーレムエンドや、消化不良で終わるバッドエンドもある。
 シナリオは、通常のAVGパートと痴漢パートに分かれている。痴漢パートはコマンド選択により、4段階に分けられたハードルを一つずつクリアしていく方式。各種アイテムを所持していればCGのバリエーションも増える。
 痴漢パートで失敗すると、その女性は今後攻略不可となる仕組み。余程の事が無ければ失敗に終わらないようになっているが、中にはあえて失敗しないとフラグの立たない女性もいるなど少々厄介。

 物語は「最終痴漢電車」に魅せられた主人公が、再び乗り込むために「手土産」となる生贄を探すという形で進行する。最終的には、当初の予定通りに調教した女性を最終痴漢電車の生贄に捧げるか、あるいは自分の手元に置いておくかで分岐する。生贄コースを選べばストーリーは続行する。
 この最終痴漢電車の舞台裏は、女司書ルートで判明する。また、序盤から登場していながら立ち絵の無いサブキャラ扱いの「橘ひかり」の姿は、ハーレムルートで明かされる。
 
◆ 総評 ◆
【痴漢甲子園】
 女性の憎むべき敵であり、問答無用の犯罪者でしかない痴漢。しかし本作に登場する痴漢達の多くは、ほとんどスポーツ感覚で痴漢行為を働く困った人々である。
 彼ら痴漢の中でも、特に上級者(?)に至っては厳然たる暗黙のルールが存在している。女性をイかせられなければ負け、敗者は即座に下がって選手交替等々。連中は、そこに障害があればあるほど闘争本能を燃え上がらせる。

 それらが顕著に現れるのが女車掌のルートであり、痴漢達にとって非常に都合のいい論理が振り翳されている。女性から見れば激怒必至の、かなり不愉快なルートに仕上がっている。

【あの眼は何かを超えている】
 最終痴漢電車という目的を与えられたことによって、退屈な日常から解放され、目を輝かせて獲物を漁る主人公。ひたすら己の痴漢道を貫くその姿は、どこか求道者にも通じるものがある。
 主人公に痴漢テクの教えを請うものには、「教えることは出来ない、盗め」と諭して痴漢道の険しさを説く。そして前作『最終痴漢電車』の主人公にして伝説の痴漢「天野哲雄」と出会った時には、戦慄を覚えつつも相手との実力差を素直に認め、いつか超えてみせると心に誓う。

 女性の判断基準は痴漢行為に値するかどうかであり、女性の中に眠る変態性・異常性を目覚めさせる事を至上命題とする、かなりエキセントリックな主人公。

【前作からの正常進化】
 前作となる『最終痴漢電車 DVD EDITION』の痴漢パートは、「音ゲー」との意味の分からない融合をさせていたが、本作においてはカットされた。元々不可解だっただけにこれは正しい。また、各駅に女性の顔をサムネイルで表示をしておきながら、遭遇するのはランダムという妙なゲーム性もカット。
 製作者は前作の余計な部分をちゃんと把握しており、それは本作において生かされている。これは続編製作として正しい姿勢であり、次回作にも期待が持てる。

 

 己の虜にした女性を手放すか否か、プレイヤーに迫られる決断。しかし、情が移り始めた頃に痴漢電車へ放り込むのは、いかにマルチエンドであっても勇気がいる。この辺りは前作と同様。
 とは言え、主人公自身は女性をあくまで獲物としか見ておらず、それほど執着はしていない。痴漢行為の前から主人公に想いを寄せていた女性でさえ、その気持ちを知った後も情欲の対象として調教する事しか考えていない。本作の主人公が目指しているものは、ハーレムルートで明らかとなる「終わりなき痴漢生活」なのである。
 

初稿:2005.02.16

最終(さいしゅう)痴漢(ちかん)電車(でんしゃ)

 

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