::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
主人公「関本明彦」は日本でも5指に入る資産家「関本重工」の御曹司であり、私立「弓ヶ浦学園」に通う2年生。新学期がスタートすると、クラス担任となった新米女教師の美貌に強い欲望を感じ始めていた。 ゲーム内の期間は、プロローグが4月8日となるが、本編は4月15日からとなり最長で30日までの約半月。移動場所は自宅と学園内の各所がメインとなる。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は6人。内訳はメインヒロインの女教師を始めとして、保険医(眼鏡)、上級生(生徒会長)、同級生(彼女)、下級生(レオタード)、メイドが各1名ずつとなっている。 Hシーンは和姦も用意されているが、大半は陵辱。回数はメインヒロインが20回と突出しており、その他は上級生9回、同級生5回、下級生3回、保険医5回、メイド8回と一桁台。シチュエーションは多様で、「痴漢」「縄縛」「SM」「放尿」「アナル」「スカトロ」と一通り揃えられている。また、女教師にはノーパンや貞操帯着用で授業をさせる羞恥プレイや、メイドには朝フェラといった基本事項も押さえている。 Hシーン数は多いものの尺は短く、テキストも淡白であるため、フィニッシュに向けての盛り上がりは弱い。女性陣の堕ちるのが早いのも微妙な所。そのHシーンでは死んだ目の主人公の顔バレが頻繁にあるため、冷めやすい方は注意が必要。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、テキストスピード調節、スキップ(既読・未読判別不可)を搭載。随時セーブ・ロードも可能だが、選択肢でのセーブは不可で、再開もシーン冒頭からとなる。スロットは全9箇所。過去ログやオートモードは非搭載で、ディスクレス起動も不可。シーン回想はレンタルビデオパッケージ風で、それっぽいタイトルも付されている。CG閲覧も女性達の詳細なプロフィール付きという凝った仕様。 音声入力にも対応しているが、プレイヤーの発するセリフも場面も固定されている。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは11種類。メインヒロインが最多の3パターンで、唯一まともな「HAPPY
END」が用意されている。またハーレムエンドもあるが、特に出現条件も無いため一周目からいきなり到達する事も可能。 女性を性欲処理の玩具としか見られない主人公が、新任教師に欲情し、手に入れたいと思う事から物語がスタートする。しかし堕とすのは至極容易で、さしたる障害もなくサクサクと進行していく。ただしどの女性のルートに入っても、女教師をレイプする所までは変わらない。他の女性に目移りしても、当初の目的は忘れないという初志貫徹型の主人公。 本作は1998年11月にリリースされた『せ・ん・せ・い』のリメイク。「生声」というサブタイトルにもある通り、音声入力機能を搭載。メインヒロインのHシーンも3点追加された。男性ボイスのON・OFFも搭載されたが、その他のシステム周りに変更は無し。 |
◆ 総評 ◆ |
【父の幻影】 金の力で権力も女も手に入れ、己のほしいままに振る舞ってきた主人公の父親。跡継ぎである主人公にも同じ価値観を植え付けるための教育が施されてきた。そんな父親を心の奥底で軽蔑し、嫌悪し、憎悪する主人公。父親が過去に行ってきた行動、特に母親に対する仕打ちがトラウマとなっており、ああはなりたくないと思いながらも、結局自分も同じ道を歩んでいる事に、内心忸怩たる思いでいる。 通常父親に反発する場合、あえて父親とは逆の行動をとり続ける事によって、自己を主張する場合が多い。しかし本作の主人公は父親の持つ権力を随所でしっかりと有効利用するなど、一見強かな面も持ち合わせている。だがそれは、逆らった所で父親からは逃れられないという諦めであり、そのため物語中では父親に反抗する行動を起こす事は無い。 【シリーズ化】 2000年8月には『せ・ん・せ・い2』、2002年11月には『せ・ん・せ・い3』と続編がリリースされ、2001年7月には本作と同様の音声入力に対応させた『せ・ん・せ・い2 生声』も発売された。ただし続編に関しては、シリーズを通して舞台は本作と同じ「弓ヶ浦学園」となっているものの、物語に直接的な繋がりは無い。 さらに2003年8月には本作のDVD-PG版『せ・ん・せ・い〜白昼夢〜』『〜邪欲宴〜』(前後編構成)が発売。アニメーションも追加されてはいるが、過度の期待は禁物。続編2作についても、やはり同じく前後編構成のDVD-PGがリリースされている。
これまで欲しい物は何でも手に入れてきた主人公。それが歪んでいるという事も理解しつつ、女教師を手始めに次々と女性を毒牙にかけていくという流れ。女教師だけでなく、グラマラスな保険医や変態用務員、気の強い女生徒会長も登場する典型的な学園陵辱モノ。 |
初稿:2011.08.15 |
せ・ん・せ・い 生声 |