::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
全国展開する大手「零式百貨店」の1つ、「台東支店」で働く25歳の主人公「四宅邦治」。ごく普通のサラリーマン生活を送っていたが、突然「本店総務部」への転勤の辞令を受け取る。本来なら異例の出世コースであるはずなのだが…。 ゲーム内の期間は最長で9日間。初日と最終日を加えれば計11日間となる。移動場所は主に店内各所となるが、時には病院やレストラン等に外出する場合もある。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は16人。ストーリーに深く係わるメインキャストが7名で、他はサブ要員。熟女から女子高生までバリエーションは豊富。 Hシーンはメイン・サブ関係なく、女性1人に付き2〜4回。ゲームタイトルからして陵辱が多いかと思いきや、意外にも和姦の方が圧倒的。アナルや縄縛といった特殊なシチュエーションはごく僅かで、フェラやパイズリという基本事項を押さえた構成となっている。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、過去ログ(音声履歴無し)を搭載し、ディスクレス起動も可。随時セーブ・ロードは可能(スロット3996)だが、一部不可のシーンもある。また、テキストスピード調節(3段階)も可能だが、瞬間表示は出来ず、速読型のプレイヤーは常時ダブルクリックを強いられる。 シーン回想にはエンディングも登録されるが、グッドエンドのみでバッドエンドは登録されない。 「ZMSシステム」という複数回プレイに対応したサポートシステムや、アップデート後のヒントモードなど、高い難易度を緩和するための措置も採られている。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは12種類。基本は女性1人に付き1つであり、加えて全ての謎が明らかになるトゥルーエンドがある。その他にバッドエンドも多数用意されている。 クォータービューのMAP移動を採用しているが、会話シーンは通常のAVGと同じ。店内を歩き回り、手掛かりや証拠を集めて失踪事件の真相を暴く事が主目的となる。しかし移動場所や登場人物が多く、フラグ管理も極めてシビアなため、その難易度は天井知らず。またデストラップも多く、不用意あるいはふざけた選択も許されない。最後に任意の犯人を指名するためにはある程度の条件が必要で、事前に対象者の証拠集めをしておかなくてはならない。 真相解明が中途半端な形でも、特定の女性との好感度が高く、イベントを消化しておけば一応のグッドエンドには到達できる。 サイコロを転がしただけの入社試験の成績が、なぜか創立以来の最高得点をマークしてしまい、続発する失踪事件の極秘捜査を単独で任されてしまった主人公。地道に情報収集をする内に、主人公に協力を申し出る者や誘いをかける者も現れ、事態は益々昏迷の色を深めて行く。 |
◆ 総評 ◆ |
【普通の人】 本作の主人公には、難事件の真相究明という大役が与えられているものの、多くの探偵物にみられるような切れ者では決して無い。そのため主人公の推理や洞察がプレイヤーを上回る事は無く、プレイヤーの方が主人公を真実まで導いてやらなければならない。 切れ者主人公の鮮やかな推理ショーをただ眺めるのではなく、無能でも切れ者でもない平凡な主人公を用意し、プレイヤーに謎解きの余地を残したのは、推理物として巧い人物設定。 【大幅進化】 本作は1995年8月に日本プランテックよりリリースされたPC98版『猟奇の檻』のリメイク。システム周りを始めとして、CGの描き直しやフルボイス化等、大幅に修正されている。 シナリオについては、ベースはPC98版と同じだが、真相に至るまでの過程にはかなりヒネリが加えられている。特に終盤に入ってからは二転三転し、トゥルーエンドに至ってはもはや全くの別物に仕上がっている。また登場人物やイベントも大量に追加された。 主に犯罪に加担した人物達の背後事情が詳しく描かれるなど、さすがに「真説」と銘打つだけあって、キャラの掘り下げがより深くなっている。
Hシーンへの導入部分はかなり唐突だが、基本となるシナリオはよく練られており、原作(PC98版)のイメージを崩す事無く、見事に蘇らせた。真相解明のシーンでは、原作には無かった本当の「檻」の正体が明かされている。 |
初稿:2005.11.11 |
真説 猟奇
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