::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
「(株)中山&木戸探偵事務所」に所属する私立探偵で、27歳の主人公「木戸悟」は、小さな依頼をコツコツとこなしつつ細々と生計を営んでいた。そこへかつての師匠から、奇妙な依頼が回されて来る。 ゲーム内の期間は不明。移動場所は「中小路家」の館内と、その敷地内にある湖畔やあずまやなど。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は3人。内訳はメイド、お嬢様、家庭教師が各1名ずつで、冒頭から登場する女子大生(探偵助手)は攻略不可。 Hシーンはほぼ和姦。回数はメイドとお嬢様が各10回となるが、家庭教師は4回とやや少な目。フェラやパイズリ、器具や拘束具を使ったSM的なシチュエーションなどが用意されている。複数プレイ(特に4P)も多く、乱交時にはステレオ音声を利用して声を入り乱れさせる演出を採用してる。また、淫語に消しは全く無い。 割合濃い目のHシーンだが、CGの使い回しも多く、枚数がテキストに追い付いてない印象。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、スキップ(既読・未読判別可)、過去ログ(音声履歴有り)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所で、サムネイル・コメント付。10スロットを使い切った時点で、次の10スロットが現れるという仕様。BGMのフェードやディスクレス起動も可。シーン回想はサムネイル・タイトル付で、回想途中でも選択画面に戻れる。ただしスキップ時の速度が遅く、全体的にレスポンスは鈍い。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは7種類。エンドロールには2種類あり、グッドエンドの方はムービー仕様。デッドエンドや、館モノ定番の炎上オチも用意されている。 入館してからが本編となり、敷地内を動き回る事になる。進行状況に応じて「捜査メモ」が自動更新されるため、1周目はロード時などにこまめに確認するもの手。 以前に自ら探偵事務所を立ち上げたものの、業績不振で倒産させた過去があり、現在では幼馴染の女子大生が経営する事務所に雇われているという何とも冴えない主人公。渋々引き受けた今回の依頼は、探偵という職掌を超えた内容だった。 |
◆ 総評 ◆ |
【話はそれからだ】 誘いを受けて大富豪の館に招かれる私立探偵。館の敷地内を探索して手掛かりを集め、情報を整理しつつ案件を解決へと導く・・・。 本作も例に漏れず典型的な「探偵・館物」ではあるものの、唯一意外性を持たせたのが序盤の展開。入館するや早速に真相究明とはならず、本作ではまず「依頼内容」自体を探す所からスタートする。そのため場合によっては、依頼内容を知る前に館を去る事にもなる。本題に入る前にハードルを1つ用意してヒネリを効かせた格好。 【もはや別物】 本作は2002年3月に「aias」から発売された『幻夢館〜愛欲と凌辱の淫罪〜』のリメイク。CGの追加や修正、音声の再収録など大幅にテコ入れされたが、最大のポイントはシナリオ。原作の「米倉俵」氏に代わり、本作では『そらのいろ、みずのいろ』でTony氏と初タッグを組んだ「嘘屋佐々木酒人」氏がシナリオを担当した。 『幻夢館』の路線をベースとしてはいるが、キャラ設定やストーリーは大修正され、テキストも含めて全くの別物に仕上がっている。特にHシーンの描写が濃くなったのは嬉しい変更点。 【OVA】 2003年3月に「GREEN BUNNY」から『幻夢館〜愛欲と凌辱の淫罪〜 上巻』が発売される。同年5月発売の『下巻』との計2作で完結。 タイトル通り、リメイク前の『幻夢館』をベースとしているため、キャラデザインや声優陣は同じだが、上述の様に本作とはストーリーもキャラ設定も全く異なる。作画レベルは一応の水準に達しているものの、エロ度は余り高くない。それでもゲームの方では実現されなかった女子大生とのHシーンを描いた点については率直に評価出来る。
ライター独特のテキストのクドさやセリフ回しがあるものの、ことHシーンに関してはそのクドさが良い方に生かされている。また特定のルートにおいては、ストーリー性を失わずにエロエロな展開にもって行くなど、ストーリーとのバランスもうまく取っている。 |
初稿:2006.01.26 |
真章 幻夢
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