::: エロゲーの殿堂 ::: |
◆ 舞台 ◆ |
「千鳥学園」の2年生で、映画研究部所属の主人公「若宮瑠璃」。両親が海外旅行へ出掛けたため、義妹と2人きりでの生活が始まるはずだった。しかしそこへ婚約者と名乗る女性達が乗り込んで来る。 ゲーム内の期間は12月13日(金)から24日(火)までの12日間。移動場所は自宅内を中心に、学園や公園など。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は4人。内訳は義妹2、眼鏡1、お嬢様1となる。母と後輩にHシーンは無いが、女教師は1シーンだけカラミあり。 Hシーンは全て和姦。回数は1人に付き4〜10回と、女性によってバラつきがある。シチュエーションはフェラが多く、足コキも1シーンだけ用意されている。3Pは「義妹×2」「お嬢様×眼鏡」「義妹×女教師」の組み合わせ。「野外」や「着衣」でのHもあるが、全体的にごくノーマル。そんな中で、授業中に主人公の机の下に潜り込んでのフェラという、かなり無茶なシチュエーションだけが異色。 Hシーン数自体は純愛系にしては多めだが、尺は短く、テキストも淡白なため実用性には乏しい。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴無し)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全140箇所のサムネイル・コメント付で、クイックセーブ・ロードも可。テキストはマウスホイール対応で、画面効果の調整や直前の選択肢に戻ること、ディスクレス起動も出来る。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは6種類。義妹には各2つ、他の2人には各1つずつとなる。重苦しい展開はほとんど無く、キッチリ「HAPPY END」で締め括られている。 基本的には狙った女性を追いかけ続ければ問題なくエンディングに辿り着ける。ただしCGを全て回収するためには寄り道も必要。 主人公の花嫁の座を射止めるための競争が行われ、その際「誰が主人公に最も尽くしたか」というのが最大の争点となる。そのための分かりやすい目安として「スタンプカード」を導入しており、主人公の気分一つでスタンプが押されて行く。 しかしこれはあくまで設定を盛り上げるためのもの。押す時も大抵が女性からせがまれてのもので、主人公が能動的に押すことや、ましてやそれを条件に強気に出るなどということも無く、中盤以降は存在意義を無くしてしまっている。 |
◆ 総評 ◆ |
【つまみ食いOK】 成績優秀な富豪の子息の主人公が、突如3人の女性から求婚されるという夢のような展開。しかもそれに触発された妹まで求愛行動をとり始める。最終的にはその中から一人選ぶ事になるわけだが、事前の味見も可能という実に恵まれた条件。 モテまくりの主人公は受動的かつ消極的なタイプだが、仕方ないと言いつつもしっかりとHシーンはこなして行く。同時攻略は不可だが、途中までの同時進行は可能なので、純愛系にしては珍しく複数女性とのHも出来る。 【つくしてあげるの2?】 2007年6月には『つくしてあげるのに!』が発売された。同じメーカーで、本作と一文字違いという点から関連性を想起させるが、物語自体には特に繋がりは無い。 メインのシナリオ・原画共に担当者は一新され、登場女性やシナリオボリュームも本作に比して増えてはいる。しかし実際に攻略可能な女性の人数となると、本作と同じく4人どまり。そして開始早々にいきなり女性から求婚されるという突飛な展開もまた同じ。
前述の通り、1人の女性に絞り込む前からHシーンは豊富で、ヒロイン達のHに対する抵抗感の無さは良点。しかし映画部やクリスマスといった背景設定を使いこなせないまま終わるストーリー展開の弱さやキャラ設定の薄さ、特に義妹はしっかり者にも係わらず天然属性を付加するなど、無理のあるポイントも目立つ作品。 |
初稿:2007.08.09 |
つくしてあげるの! |