::: エロゲーの殿堂 ::: |
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◆ 舞台 ◆ |
スーパーの警備員を務めている主人公「城崎貴文」は、万引きの容疑で詰め所に女性を連行した。そして本当は女性が万引きをしていない事を知りつつ、容疑を認めさせるために追い込んで行く。 ゲーム内の期間は最長で1ヵ月程度となるが、日にちは飛ばしながら進行する。移動場所は女性宅が中心となり、場合によっては遠出をすることも。 |
◆ ターゲット ◆ |
攻略可能な女性は、半年前に結婚したばかりの新妻1人のみ。基本は髪をアップにしているが、下ろす場合もある。さらに数年後にはショートへと変わる。 Hシーンはほぼ陵辱で占められている。シーン回想に登録される回数は32だが、本番以外のHシーンも含まれている。「浴室」「裸エプロン」「スク水」「ウェディングドレス」「股間での綱渡り」といったマニアックなものから、「縄縛」「妊婦ファック」「イラマチオ」「浣腸」「トイレでの輪姦」等のハード系まで一通り揃っている。「就寝中の旦那の横で…」といった人妻お約束のシチュエーションも押さえられており、その他に屋外でのプレイも多い。 Hシーンの6割ほどにアニメーションを使用しているが、1カットの繰り返しのみで、フィニッシュは静止画に戻る。 主人公に弱味を握られ、当初は激しい嫌悪感を抱きつつ身体を預けていた若妻も、主人公のネチっこい責めで徐々に快楽の味を覚え始める。 |
◆ システム ◆ |
各種音量調節、オートモード、テキストスピード調節、過去ログ(音声履歴有り)、スキップ(既読・未読判別可)を搭載し、随時セーブ・ロードも可能。セーブスロットは全100箇所で、サムネイル・コメント付。テキストはマウスホイール対応で、画面効果の調整やディスクレス起動も出来る。シーン回想はサムネイル付で、回想途中でも選択画面に戻れる。 |
◆ シナリオ ◆ |
マルチエンド形式のAVGで、エンディングは7種類。「TRUE
END」を除き、他は逮捕されたり、殺されたりといった「BAD
END」系で占められている。シナリオのボリュームに比して、選択肢はかなり多め。 陵辱者である主人公は、時に無茶をすることがあるものの、基本的にはスムーズに事を運ぶタイプ。怪しげな薬物を投与することもなく、腕力に訴えるでもない。そのため暴力を振るうなど、余りにも攻撃的な行動を採るとバッドエンドに直行する。 2005年2月にイエローピッグより『若妻万華鏡 奥さん、ちょっとバッグの中を見せてもらいますよ。』がリリースされた。2007年4月には、全CGの書き直しやシーンの追加、システム周りの改良等を行ったリメイク作『若妻万華鏡 完全版』が発売。本作は、シナリオは「完全版」の内容をそのままに、システム周りを微修正し、Hシーンにアニメーションを導入した作品。さらに別作品である『夫の前で●されて… アニメーション追加完全版』とセットになっている。 |
◆ 総評 ◆ |
【若妻のにほひ】 本作ではタイトル通り「若妻」がターゲットとなるため、ヒロインは当然に性経験を十分積んでいる。結婚前にも別の男性と付き合っていたことがあり、その「前彼に仕込まれたテクニック」等を思い返すシーン(テキストのみ)も度々設けられている。 現実問題として、女性に限らず以前の恋人とのHは、付き合いが長ければ長かったほど否が応でも現在の恋人と比べてしまうもの。しかしエロゲーではその点の心理が描写されることは非常に少ない。純愛系の作品で恋人の女性がそんなことを考えるシーンはご遠慮願いたいが、本作は陵辱系の作品であり、主人公も恋人ではなく陵辱者であるため特に問題とはならない。 簡素ながら生々しくそこへ切り込んでいる本作は、淫靡さに一層のスパイスが効いている。 【セックスレス夫婦】 ヒロインは旦那との結婚以来、と言うより付き合い始めてから実は一度もHをしていない。しかし既に前彼によって開発されているため、今は性欲を持て余し気味。尚かつ旦那に全く求められないことで、女としての自信もグラつき始めている。そんな風にして生じた心の隙間に、主人公が巧みに入り込んで行くという、実に分かりやすい見事な構図。 しかし残念ながら、そもそもなぜ旦那は機能不全でないにも係わらず、一度も新妻を抱かなかったかという点については未解明のまま終わっている。
陵辱ゲーという性質上、Hシーンに突入するまで余りモタモタしてはいられない。そのためハイペースで堕ちるまでの過程を描かねばならないわけだが、本作はその制約の中でもかなり丁寧な心理描写。時折女性視点に切り替えながら、完全に堕ちるまでの心情の変化を具に追っている。 |
初稿:2010.09.15 |
若妻万華鏡
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